Vol.0403
2017.07.26

あの“泣ける小説”が映画化! 過去と現在が美しく交差する「君の膵臓をたべたい」

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“泣ける小説”として口コミが広がり、2016本屋大賞第2位に輝いたベストセラー小説「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」がこの夏、ついに実写映画化!
映画では原作には無い12年後の「現在」が描かれ、「過去」と「現在」の2つの時間軸が交錯しながら紡がれる新しい物語。その「現在」パートを小栗旬さんと北川景子さんが演じ、物語を大きく揺り動かしていきます。

7/28(金)の映画公開に先立ち、重い膵臓の病気を患うヒロイン・桜良を演じた浜辺美波さんと、桜良の病気を唯一知ることになるクラスメイトの“僕”を演じた北村匠海さんが来仙。「キミスイ」で映画初主演を飾ったおふたりに、その想いを伺いました。


ストーリー
高校時代のクラスメイト・山内桜良(浜辺美波)の言葉をきっかけに母校の教師となった【僕】(小栗旬)。彼は、教え子と話すうちに、彼女と過ごした数ヶ月を思い出していく―。
膵臓の病を患う彼女が書いていた「共病文庫」(=闘病日記)を偶然見つけたことから、【僕】(北村匠海)と桜良は次第に一緒に過ごすことに。だが、眩いまでに懸命に生きる彼女の日々はやがて、終わりを告げる。
桜良の死から12年。結婚を目前に控えた彼女の親友・恭子(北川景子)もまた、【僕】と同様に、桜良と過ごした日々を思い出していた―。そして、ある事をきっかけに、桜良が12年の時を超えて伝えたかった本当の想いを知る2人―。


恋愛だけではない映画

――多くの人に読まれたベストセラー小説の映画化ということで、公開を楽しみにしている人も多いと思います。そんな作品の主演を演じるにあたっていかがでしたか?
特に北村さんにとっては映画初主演作という記念すべき作品ですね。



北村:オーディションを受けて、世間話をするだけだったんですが、そこで自分の学生時代のことを話していたら僕自身が役柄に近いという話になって。それから役が決まって脚本と原作を読んだら、本当に“僕”っていう人間と北村匠海っていう人間で似ている部分がすごくあったんです。映画初主演という責任感やプレッシャーももちろんあったんですけど、久々に自分の枠の中で落ち着ける役に出会えたなっていう感覚の方が強かったかもしれないですね。ずっと振り切る役が多かったので、自分の本質的なところに近い“僕”という役を演じられることができてすごく楽しめました。

浜辺:私も主演を任せてもらえることが本当にうれしくて、監督さんだったり、原作者さんや脚本家さんだったり、たくさんの人の想いがこもった作品で主演を演じることができて…心からうれしかったです。

――浜辺さんは、死が迫っているにもかかわらずいつも笑顔を絶やさない桜良という女の子を演じられましたが、役の上で気を付けたことなどは?

浜辺:膵臓の病を抱えている女の子だったので辛いところが必ずあって、それでも前向きに笑顔をつくってまっすぐ進んでいくところが魅力的な女の子なので、それこそ博多に“僕”と遊びにいくシーンなんかは病気のことは忘れてしまうぐらい楽しもうと、自然に笑えるように大切にしました。その一方で、明るいシーンでも死に対する恐怖や孤独を感じる瞬間を忘れないように演じました。


―― 一方、北村さんが演じた“僕”は、流されながらも桜良のかたわらに寄り添う役どころでした。

北村:僕自身共感しやすい役で、“僕”の目線だったり歩幅だったり、そういう細かい部分も想像しやすかったです。演じるにあたって役のバックグラウンドや生い立ち、生活している家庭環境を想像してから演技に入るんですが、それがすごくわかりやすいキャラクターで、ある種自然体というか自分に近いお芝居でした。“僕”の癖を監督に提案したりもしました。撮影は順撮りではなかったので、徐々に縮まっていくふたりの距離感を時間軸で考えながら、その日に撮影するシーンの時間軸を自分の中で考えながら演じていました。


――友情なのか恋愛なのかどっちつかずのふたりの関係性が、観ていてとてもじれったかったです。

浜辺:桜良ちゃんの名付けた“なかよし”っていう関係性が、ふたりにぴったりだなと思いました。一方的な想いだと“お気に入り”とかになると思うんですけど、“なかよし”って相手からも良い反応が返ってくる、お互い思いやりのある関係という感じがしますよね。絶妙なそんな言葉が似合うふたりになるよう心がけていました。

北村:“僕”は桜良と出会うまで友達も恋人もいなくて、そういう自分の世界でしか生きてこなかった人間が桜良と出会うことで、大切な存在とは何か?ということに気づいていくんです。だから“なかよし”っていう感情も“僕”はたぶん分からなかったんじゃないかなと思います。ただ漠然とそばにいてほしい人で、死んでほしくないっていう感情が芽生えながらも、どこか常に桜良の死を意識しているような冷静な子というか。

――冷静ですよね。

北村:頭の中で桜良の死を綺麗なハッピーエンドに描いていた途中で、ああいう思いがけない出来事が起こって。なんていうか、唯一自分のテリトリーに踏み込んできた桜良を最初は好きでも嫌いでもなくて、少しの同情と少しの興味で関わっていくなかでどんどん魅了されていく。ふたりの関係性ってもどかしかったり甘酸っぱさがあったりすると思うんですが、そういうところも楽しんでいただけたらいいのかなと思います。恋愛映画ではないので、そこも伝えたいです。

浜辺:取材を重ねさせて頂いて気づかされたんですけど、観る人の年齢や体験で視点が変わる映画だなぁと。お母さん世代の方は桜良ちゃんのお母さんに感情移入してくださったり、高校生ぐらいの方だと「親友は彼氏と一緒」っていう恭子(桜良の親友)のセリフに共感してくれたり、そんないろんな感じ方ができる映画だと思います。


小栗旬さんに「浜辺さんと北村くんの映画だから」と言ってもらえて



――小栗旬さんが12年後の“僕”を演じています。北村さんはこれまでも小栗さんと共演する機会があったそうですね。

北村:今回は小栗さんと撮影期間中にお会いすることが1度しかなくって、桜良ちゃんが図書館で走っている冒頭のシーンで僕の時代と小栗さんの時代がリンクするワンシーンだけ、お互いの芝居を観ました。自分が小栗さんとリンクしているのかって心配でもあったんですけど、僕をちっちゃい頃から見てくださっていることや、僕がこの役に近いのもあって、僕の芝居を予測した上で小栗さんから僕に歩み寄ってくれたという感じで。あらためて尊敬できる俳優さんだと思いました。昔から自然と僕の目の前に立っていて、僕が背中を追っているという感覚があって、そんななか映画の初主演作で小栗さんの過去の時代を演じられたことがすごくうれしかったです。小栗さんに成長した姿を見せられるうれしさもありましたし、小栗さんから「浜辺さんと北村くんの映画だから」と言っていただけたのもうれしかった。

――他の共演者の方々とはいかがでしたか?

浜辺:親友役をやってくれた大友花恋ちゃんが、私がひとりで部屋にこもっていたらドアのすきまから「遊びに行きませんか」って手紙をいれてくれて、おしゃべりしに遊びにいったのがすごく楽しかったです。


北村:矢本(悠馬)くんとは3作品連続で一緒で普通に仲良いんですけど、歳が8個違うのにあそこまで同年代を演じられるのはすごいなと(笑)。矢本くんがガムをくれるシーンがすごい好きで、監督もふたりの空気感すごくいいねと言ってくれました。滋賀県でロケした時はあてもなくふたりでぶらぶらしてカフェでコーヒー飲んで帰るっていう、そんなことをやってました(笑)。

――北村さんはバンド活動もしていますが、主題歌がMr.Childrenですよね。「himawari」というこの曲を聴いてどうでした?


北村:撮影がはじまった当初から監督に「主題歌誰ですか?」ってすごい聞いていて(笑)。Mr.Childrenが映画に起用され続ける理由がとても伝わってくる曲だなと感じました。ひまわりって夏の花じゃないですか。桜がモチーフのこの映画の、その先の季節を進んでいる“僕”の姿を曲に描いているという感じがして、これは桜井さんにしか書けない素晴らしい曲だなと思いました。12年後に小栗さんが桜良の想いを受け取ってまた一歩踏み出していく映画のストーリーなんですが、またさらにその先を連想させるような曲で、僕も詞を書くんですけど本当にすごいなと思います。



<インタビューを終えて>
子役時代から10年近いキャリア持つ北村匠海さんは、19歳とは思えない落ち着いた雰囲気が魅力のザ・好青年。自分の想いや考えをしっかりと明快な言葉で伝えてくれる姿が印象的でした。一方、いくぶん緊張気味(?)だった浜辺美波さん。映画の桜良をさらに繊細にしたような透明感あふれる空気感に、記者のみなさん(私以外オール男性)はすっかり心を持っていかれてしまった様子。尊敬する女優に往年の名女優、原節子と司葉子の名前を挙げるところも渋い! 最後におふたりから直筆のメッセージカードをいただき、その細やかな気遣い、そしてその達筆ぶりに、一同またしても心を奪われ幕が閉じた取材でした。

『君の膵臓をたべたい』

出演 浜辺美波 北村匠海
大友花恋 矢本悠馬 桜田 通 森下大地/上地雄輔
北川景子/小栗 旬
原作 住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉社)
監督 月川 翔
脚本 吉田智子

7月28日(金)全国ロードショー! 宮城エリアは、TOHOシネマズ仙台、MOVIX仙台、MOVIX利府、109シネマズ富谷、イオンシネマ石巻、イオンシネマ名取、シネマ・リオーネ古川にて上映。

©2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会
©住野よる/双葉社

【ライター 鈴木紘子】【撮影 小野寺真希】

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