Vol.0058
2015.10.26

『ラスト ナイツ』紀里谷和明監督に単独インタビュー!

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『CASSERN』『GOEMON』の紀里谷和明監督がハリウッドで初めてメガホンをとった『ラスト ナイツ』。忠臣蔵を題材に、イギリスの実力派クライヴ・オーウェンとオスカー俳優のモーガン・フリーマンを主演に迎えたビッグプロジェクトです。11月14日の公開を前に仙台を訪れた紀里谷監督に仙臺いろはが単独インタビューしました!

脚本との「運命の出会い」

ハリウッドで監督されるに至った経緯を教えてください。
2004年の『CASSERN』以降にアメリカから「来てくれ」と言われまして、いろんなエージェンシーからオファーがあって、その一つと契約をしました。そこでいろんなプロデューサーとも会いまして、いろんな企画を動かしていました。しかしハリウッドはすごく時間がかかるシステムで、動いていたものがリーマンショックの不景気でふっとんだりとか、そうこうしているうちの中の一つですね。実際問題この脚本をいただいたのは6年前くらいです。制作をやるって決めて出来上がるまで5年かかりました。

脚本を一読してどう思われましたか?
まず面白い脚本だと、脚本が素晴らしかった、とにかく面白い。感動もしましたし、これをぜひやりたいと思いましたね。映画っていうのは一度かかわり始めると数年かかっちゃうんで、自分の人生の何分の一かの時間を費やすわけじゃないですか。それにはやっぱり信じている脚本じゃないとできない。そんな気持ちでしたね。

「運命の出会い」という感じですね!
そうです、それがたまたま日本の忠臣蔵をベースにしていたっていうのも運命的だと思った。忠臣蔵だから面白いというわけではなく、それがたまたま忠臣蔵で、そこに武士道っていうのが入ってましたんで、これは縁であったり運命であると私は思いました。

特にどういった部分に惹かれたんですか?
心の話になっている。いわゆる形があるもの、財産であったり、名誉であったり、地位であったりとか、知名度だったりとか、そんなエゴの部分があって、それが人々の自由を奪っていくわけですね、それが権力となりますから。それに対していわゆる正義という部分で立ち向かっていくという、何が正しいのかっていうことがやっぱり重要で、そこが描かれていましたので、それは僕の信じるところでもある。そこが一番惹かれましたね。

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役者の感情面がちゃんと伝わるように

主演のクライヴ・オーウェンやモーガン・フリーマンは監督が要望したんですか?
もちろんです!ハリウッドもそうですけどすべて監督主導なんで、それは僕が言ったとおりに動きましたね。決まった時はそりゃあ嬉しかったですよ!とっても嬉しかったです。だってそんな人たちと仕事できるなんて思ってなかったもんですから。ただやっぱりそれも脚本の力ですよね。脚本が良かったから彼らも参加するって言ってくれた。脚本がすべてです。
どうやったら映画監督になれるんですかって聞かれますけど、脚本を書かないとだめですね。まず普通は脚本はもらえませんから。ということは自分がいい脚本を書くことから始めないとだめですね。

従来の監督作でこだわっていたビジュアル面ではいかがですか?
そぎ落とすっていう作業ですね。色もすごくモノトーンに近いですし、美術とか衣装も非常にこう・・・シンプルとは言いませんけど絢爛豪華ってことはないようにしてくれっていうのは言ってますので、そこは大きく違いますね。やはり物語と役者の芝居に注目できるようにしたいという風に思って作りました。当たり前の話ですけど感情面ですよね。役者の感情面がちゃんとお客さんに伝わるようにと思ってやってますね。

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この映画を見て自分たちの「地域」がどうあるべきか考えてほしい!

宮城県の観客にどういう風に見て欲しいか教えてください。
この『ラスト ナイツ』の話っていうのは中央の権力と地方の構図が描かれています。その地方で独自で生まれた文化があり、生き方があり、それが中央のやり方・理屈によってどんどんつぶされていくわけですよね。その構図をこの映画では描いたつもりなんですね。だからそこの部分をちょっと見ていただいて、本来自分たちがどうあるべきかということを考えていただければいいなと思いますね。

よく地方に行くと「どうやったら地域活性化できますか」「地方を活性化させたい」とみなさんおっしゃるんですけれども、それはまず活性化しなければいけないのかっていうところもあるわけですよね。しょせんは金の話じゃないですか、それは。金のために必要でもない建物を建ててみたり、大型商業施設を誘致してみたりはするけれども、果たしてそれで地元の人たちの生活が・・・まあ、豊かになるかもしれませんけど、そこに幸せがあるのかなっていうことを思います。その結果商店街がつぶれていったりとか、いままでやってきたことがどんどんなくなっていくじゃないですか。どこの地方に行ったってみんな同じに見えちゃうんですよ。みんな大型商業施設があって・・・そう思いません?全部同じになっちゃう。じゃあ「そもそも地方って必要なのか」っていう話になっちゃうわけですよね。その「地元」には脈々と受け継がれてきた独自の文化があるわけですから、それがなくなっていくのはどうなのかなと思いますけどね、僕は。だからもっと自分たちがやってきたこと、自分たちに自信をもっていいと思いますし、なにも東京を見上げてそこに追いつこうと思う必要なんてこれっぽっちもないわけで、逆であって、東京とは違うようにしていこうという考え方でやっていけば、おのずと活性化すると僕は思います。
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    どの地方に行ったって東京コンプレックスがありますよ。しかし何をもってコンプレックスを抱いてらっしゃるのかってことですよね。しょせん東京だって地方の人たちの集まりであって、何を引け目に思うことがあるのかっていう風に思いますね。

    だから『ラスト ナイツ』の世界も、いわゆるモーガン・フリーマンの国がありまして、そこは独自のことをやっていたわけですよね。価値観が違うわけですよ。いわゆる中央で行われているような金や権力や、なんというのかな、豊かさという名のもとの虚栄というのは全然重要じゃなくて、「自分たちの生き方がどうなのか」って言ってやっていた人たちが虐げられていく話なので、似たような話だと思いますけどね。

映画は世界中どこでも作れる!

今後の活動の展望を教えてください
本当にこれからも映画を撮れたらいいなと思いますし、とにかくこれだけ多くの方々と繋がれるということは、今回も世界の方々と繋がれたわけで、非常にうれしいことでありがたいことですよね。こんな仕事なかなかできるもんじゃないと。このような立ち位置にいさせていただけるっていうのも本当に稀有なことだと思いますので、これがそのまま続いていけばいいなと思います。

次回作の構想はありますか?
ありますあります。もう脚本も始まってますし、次はアクションじゃない人間ドラマなんで、そこも非常に楽しみにしてます。公開時期はちょっと自分もわからないです。願わくは5年後とかではなければいいなと思いますけどね(笑)。

それはまたアメリカで監督するんですか?
そうですね。あと最近は中国からのオファーが多いですね。ただ単に、そこから作ったものが全世界に流されるというところがハリウッドだけで、作るところは世界中どこでも作れますので、そういう意味ではあんまり「洋画だ、邦画だ」とそういう縛りもなくなってくると思いますね。日本で撮らせていただけるんなら日本で撮りますし、それはもうどこででもって感じです。
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    最後に観客へのメッセージをお願いします!
    とにかくハリウッド作品とか言っても私が日本人なので日本の方々に見ていただきたい思いは強くあります。11月14日公開で日本が一番最後なので、それも一つのなんかの運命だと思いますし、とにかく日本代表という気分でやってます。なのでとにかく応援していただきたい、ぜひとも応援していただきたい。本当にこの作品は女性に評判が良いので、女性の方にたくさん見ていただければいいなっていうのがあります。とにかく応援してください!

『ラスト ナイツ』

interview_01-06 公開日 11月14日(土)
宮城県内の上映館 MOVIX仙台 MOVIX利府 109シネマズ富谷 イオンシネマ名取
配給 KIRIYA PICTURES/ギャガ
公式サイト http://lastknights.jp/

【仙臺いろは編集部 OT】

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