これからは中古物件をリノベーションする時代?
年月が経って古くなってしまった住空間を、マイナスからゼロの状態へ。つまり新築時と同じような状態へ作り直すことをリフォームといいます。
一方、“革新”という意味を持つリノベーションは、デザイン性や住む人のこだわりと想いを織り込んでマイナスからプラスのステージへ引き上げること。間取りを大きく変更するなど大規模な工事を含むケースがほとんどで、より住み手のライフスタイル表現する空間へ生まれ変わることが可能! 新築物件に比べて、リーズナブルな価格帯も魅力ですね。
今回いろはで取材した若山さんのお宅も、美容室兼住宅だった物件を明るく開放的な住空間にチェンジ。“家族が集える家”をコンセプトに、間取りを変えて広々としたリビングを実現。オーダーメイドの食器棚や使い勝手のいいパントリー(収納棚)など、奥様好みに仕上げたキッチンも素敵でした。
お気に入りのお店も実は? 意外に身近なリノベーション物件
昨年本町にオープンした、服と雑貨のセレクトショップ「業 nariwai」もそのひとつ。こんなにシックなお洒落空間が、以前は雑居ビルの小さな2つのオフィスだったなんて、にわかには信じられませんよね。
業 nariwai(http://www.nariwai-online.com/)
仙台市青葉区本町2-6-23-2F
022-796-2240
壁を取り払い2フロアをひとつに繋げた結果、店舗スペースは約50坪に。低かった天井を抜いてみると、現れたのはむき出しの鉄骨。
「オフィスの前は家具屋さんで、その頃は吹き抜けだったそうなんです。天井まわりや壁の段差は改築を重ねるなかで生まれたものなんでしょうね。天井から壁からすべて白ペンキで塗って統一したら、それも味になりました(笑)(店長の山下さん)」。
もうひとつのこだわりは窓。ひとつしかなかった窓を2つに増やし、柔らかな自然光ができるだけ多く差し込む窓辺の空間を演出したそう。明るい窓辺と落ち着いた店内奥のコントラストが大人の雰囲気です。
古きものの良さを生かしながら、自分らしさを加えていく。リノベーションの面白さは、そんなところにあるのかもしれません。
【ライター 鈴木紘子】