イギリス帰りの姉妹と母が開く、普段使いの英国式ティールーム 今週のカフェ&スイーツ*56話『Tearoom CRUMBLE』

“Would you like a cuppa?”

「cuppa(カッパ)」とは「cup of tea(一杯の紅茶)」の略語で、イギリスの日常会話でよく使われる合言葉。食事のあとに、ひと仕事を終えて…ちょっとひと息つきたいときには、“Would you like a cuppa?(紅茶をいかが?)”と声を掛け合う。家でもオフィスでも、紅茶を飲みたくなったら、まわりにいる人の分もいれる。イギリスの人たちにとって紅茶は、コミュニケーションツールのひとつなのです。

イギリス人と紅茶の素敵な関係を教えてくれたのは、長年イギリスで暮らし、イギリス人男性と結婚をしたヴァンバーゲン 舞さん。「日本でイギリスの紅茶といえば、豪華なアフタヌーンティーのイメージが強いですが、もっと一般的で気取らない紅茶の飲み方を伝えたい」と2019年6月、仙台市青葉区の花京院で「Tearoom CRUMBLE(ティールーム クランブル)」をスタート。

カフェのオープンは、母・玲子さんの夢でもありました。同じくイギリスに住んでいた妹の美沙さんも一緒に、母娘3人でTearoom CRUMBLEを切り盛りしています。

「イギリス人は一日に何度も紅茶を飲みます。それも、大きなマグカップいっぱいにいれて」と舞さん。そんなイギリス人の日常的な“cuppa”を再現した一杯が「マグで飲むミルクティー」。

◆マグで飲むミルクティー 440円
◆イギリス式スコーン (2個で)550円
茶葉は、イギリスで最もポピュラーなブレンド「イングリッシュ ブレックファスト」を使用。“朝の目覚めの一杯”をイメージした濃いめのブレンドは、ミルクを加えて飲むのにぴったり。マグカップでたっぷりどうぞ。バターが香るサクサクしっとりのスコーンをおともにすれば、イギリスのカジュアルなティーセット「クリームティー」に。

アンティーク家具とロンドンの蚤の市などで買い集めた雑貨が並ぶ店内は、いつか絵本で見た異国のおうちのような雰囲気。

壁一面に飾られた、ヴィンテージ&アンティークのティーカップコレクションも圧巻です。

50年から100年を超えるものまで、時代と国を越えて大事にされてきたティーカップやポットたち。そのタイムレスな魅力も味わってほしいと、ケーキセットの紅茶はヴィンテージ&アンティークのカップで提供されます。

ヴィンテージが好きな女性には、かわいらしいお花モチーフを。男性のお客さまには、シックなデザインのものを。飲む人のイメージに合わせて、カップを選んで出してくれるのもうれしいお楽しみ!

◆ケーキセット(紅茶+スイーツ) 1,078円
ポットで提供される紅茶は、アッサム、ダージリン、アールグレイ、イングリッシュ ブレックファストの4種から選べます(紅茶のみは715円)。
写真のケーキは、ニンジンをたっぷり使ったキャロットケーキ(単品550円)。シナモン、ジンジャーがふんだんに入っていてスパイシー。カラダがぽかぽかに! スッキリとしたアッサムティーと好相性です。

ケーキセットのスイーツは、メニューから好きなものをチョイス。スコーンや以下のスイーツもケーキセットで選ぶことができます。

◆クランブル 605円
店名にもなっている「クランブル」は、イギリスの食後の定番デザート。舞さんのご主人の家では大皿でつくり、家族みんなで取り分けて食べるそう。Tearoom CRUMBLEではリンゴ&ベリーの上にクッキー生地を乗せて、オーダーを受けてから一つひとつオーブンで焼き上げます。さらに、アイスクリームとカスタードをトッピング。アツ冷えのバランスとクッキーのザクザク感がたまらない!

◆レッドベルベットケーキ (1個)418円
真っ赤な色の伝統的な「レッドベルベットケーキ」を、食べやすいカップケーキにアレンジ。ふわふわでしっとりしたカカオ味のカップケーキに、甘さ控えめのフロスティングクリームが乗っています。お花のかたちがかわいい♡

どれもイギリスでよく食べられている定番のスイーツですが、舞さんがご主人のお母さまから教わったレシピでつくっていたり、イギリスでの思い出の味を再現していたり。ここでしか味わえないオリジナルばかりです。もちろん、紅茶とのペアリングも抜群!

店の裏には、小さなイングリッシュガーデンが広がっています。トランポリンに、キッズ用テントまで♪ 子供の遊び場とママたちがお茶をできるスペースが設けられていて、ファミリーにもやさしいTearoom CRUMBLE。

ガーデンには見上げるほど大きな樹齢約200年のケヤキの木があり、店のシンボルになっています。行く途中で道に迷ったら、ケヤキの木を目印に。

日に日に寒さが増して、年末に向けて忙しさは倍増…。つい肩に力が入ってしまいがち。そんなときは、“Would you like a cuppa?”あたたかい紅茶を一杯。私にも、あの人にも。あったかい紅茶に愛を感じて。

(左から)店主のヴァンバーゲン 舞さん、お母さまの玲子さん。

“妖精のドア”見つけました


「妖精が住んでいるかもしれない」というファンタジーな伝説とともに、イギリスの森や公園でよく見かける妖精専用の小さなドア。CRUMBLEガーデンでも発見! 探してみて。

Tearoom CRUMBLE

ティールーム クランブル
住所/仙台市青葉区花京院2-2-54-5
TEL/なし
営業時間/10:00〜17:00(L.O.16:30)
休/日〜火曜
HP/ http://tearoomcrumble.wixsite.com/intro


※お問い合わせはHPのcontact、またはInstagramのDMから連絡を。

※表示価格はすべて税込みです。
※内容は一例です。時期によって変わります。
※このページの情報は2019年10月18日現在のものです。

【ライター 池田直美】【撮影 門山夏子】

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