街の小さなギャラリー「gallery swallow」が、仙台で活躍する作家さんの作品をご紹介していきます。gallery swallowの紹介記事はコチラ
Vol.1の今回は、キャンドル+ドール=キャンドール作家ヨウル☆プッキさんの作品をピックアップ。正体不明で怪しい、でも気になって仕方ない!ユニークな仲間たちが登場します。
ロウを溶かし、温かいうちに一気につくる“キャンドール”
『曲がりネギ』『ずんあなご』『笹かま部屋の力士』
『たんぽぽのマドンナ』
プッキさんがつくるのは、その肩書き“キャンドール作家”の通り、“キャンドル”で作った人形たち。ただしちょっと想像がつかないのが、その制作工程。実はロウを湯せんで溶かし、クレヨンなどを一緒に溶かして色付けし、まだやわらかい状態の時に手で形を作っていくんだとか。もちろん熱い時に触れば大やけどをするし、冷めすぎてもよくない。ちょうどおにぎりを握るくらいの熱さのタイミングで、一気に形を作っていくんだそうです。このほのぼのとした作品の雰囲気からは想像がつかないほど、俊敏な動きで作られているんですね…。ロウによって融点が微妙に違うので、作品に合うものをセレクト。作り方もロウの選び方も、すべてが独学というから驚きです。
『~うばう者・うばわれる者~』
『はりねずみたち』
しかし、3年ほど前に事件は起こります。なんとプッキさん愛用のロウが、市場から突然消えてしまったのです…。仕方なく別なものを使ってみたところ、やわらかくなりすぎて扱いづらい…。できた作品も時間がたつと、クターッとおじぎをしてしまう状態に…。これではダメだ!ということで、いろいろなロウを取り寄せて、今ではしっくりくるものを見つけたそうなのでご安心を。
いろいろな加工が生み出す、独特の“プッキワールド”
『きのこの世界』
ほかにも、ロウをホイップしてから固めて質感を変えたり、まだ作品が熱いうちに水につけて表面をツルツルに加工したり、手びねりで形を作ってから彫刻をしたり、いろいろな加工を施すことで、独特の“プッキワールド”をつくりだしています。
『アミガサタケの精霊と粘菌』
『きのこたち』
前世はきのこの精霊とお友達!?不思議な世界観の原点はここに…?
『nonukes ~きのこたちのメッセージ~』
ある占い師に前世を占ってもらったプッキさん。顔を見るなり「頭からきのこが生えている」という衝撃的なお言葉をいただいたそうです。ヨウル☆プッキというアーティスト名は、フィンランド語のサンタクロースからきているのですが、その占い師によれば重要なのは、そのプッキの方だと…。なんでもプッキさん、前世は人間から隠れて洞窟で暮らし、唯一の楽しみが夜に切り株に座り、きのこの精霊と星空を見上げることだったというのです。そのきのこの精霊の名前が、まさかのプッキちゃん!実はプッキさん、このアーティスト名で作品展を開くにあたり、目玉の作品としてきのこをモチーフにした作品を急激に作り始めたのだとか!なんとも不思議な縁を感じるお話し。プッキさんご本人も「もう、信じる信じないとかじゃなくて、ただ、そうであったらステキだな、と思っています(笑)」とのこと。
こんなエピソードを聞くと、ますます気になるプッキさんの作品。仙台では「gallery swallow」のほか、「せんだいメディアテーク」1Fの「カネイリミュージアムショップ6」でも取り扱っています。ブログやインスタグラムも要チェック!
ヨウル☆プッキ(キャンドル+ドール=キャンドール作家)
http://pukki.exblog.jp/
インスタグラム pukkisan
他、作品紹介
『かぼちゃ軍団』
『ニョキッ。~Alice~』
『枝豆の精霊たち』
イベント告知
日時/9月30日(金)11:00~19:00、10月1日(土)10:00~18:00
会場/サンモール一番町アーケード街
gallery swallow
問 nasukawa@uracata.com
F https://www.facebook.com/galleryswallow/
I https://www.instagram.com/gallery_swallow/
※オープン情報、イベント情報、作家プロフィール等はこちらからご確認ください。
https://goo.gl/maps/c2bApemjMxA2
※駐車場はありません。近隣のコインパーキングをご利用ください。
仙台アート散歩では、毎回1人の作家さんの作品を詳しくご紹介していきます。
次号はなんとも愛着がわいてくるアクセサリーをつくりだしている、アクセサリーデザイナー・渡邊亮さんの作品を公開予定です。
※このページの情報は2016年9月15日現在のものです。
【仙臺いろは編集部】