ぷらんのおでかけ日記 vol.1 ノスタルジック!「塩竈市杉村惇美術館」でアート時間に浸る

ルンルンの種を探しにおでかけ♪ はじめまして、仙台で働く人を応援するメディア「TANELUN(タネルン)」の公式キャラクター「ぷらん」です。旅好きぷらんが、おでかけ日記を綴っていくよ。

今回は電車にぷら~っと乗って宮城県塩釜市のアートスポットへ。「塩竈市杉村惇美術館」に行ってきました。

公民館をリノベーション!レトロ建築

美術館最寄りの本塩釜駅へは、仙台駅からJR仙石線で約30分。歴史ある建物が多く残されている町並みを眺めながら歩くこと約10分で到着。

館内に入ると一気にノスタルジックな雰囲気に。入り口でぷらんがウロウロしていると、学芸員の阿部沙斗加さんが案内してくれることに!

お話を聞いてみると「塩竈市杉村惇美術館」は、昭和25年に建造された「塩竈市公民館本町分室」をリノベーションして、平成26年に開館。公民館を併設する美術館として、地域の人にアートを身近に感じてもらえるような企画を行っているんだって。

アーチが美しいこちらの大講堂は、「木骨編板構造」という珍しい構造で、さらに塩竈石を使用した建物ということもあって、市有形文化財に指定されているそう。

こちらの大講堂は使用していない時間は自由に見学できるほか、マルシェや音楽イベントなどが開催されることもあるみたい。

塩釜ゆかりの作家・杉村惇さんの世界へ

美術館の名前の通り、館内には洋画家・杉村惇(じゅん)さんの作品が展示されています。

階段を上がると、さっそく絵画がお出迎え。阿部さんによると、こちらの作品は描きかけで残されたもの。未完ゆえに額に入っておらず、完成していたらどんな作品になっていたのか…想像すると心が躍ります!ボコボコとした絵の具の感じ、思わず触りたくなっちゃうけど、我慢我慢…!

2階の「常設展示室」には、23点の絵画作品がずらり。明治40年に東京で生まれた、杉村惇さんは、戦後約20年、塩釜で暮らしたという塩釜にゆかりのある作家さん。

活気ある市場や港町に刺激されて、塩釜の風景や鮮魚などをモチーフにたくさんの作品を残したそう。

実際に絵を見てみると、時間をかけて何度も絵の具を塗り重ねたんだろうな~と想像できるほどの立体感。やっぱり生で見ると、迫力がある!!

さらに展示室には、実際に絵のモチーフに使われた私物や画材が飾られ、再現したアトリエも。実物と絵を見比べてみたり、「焼魚」と「生魚」の絵の色合いの違いを見比べてみたり…。阿部さんにガイドしてもらいながら、絵画に詳しくないぷらんでも色んな楽しみ方を体験できました。

普段もタイミングが合えば学芸員さんがガイドしてくれるそうなので、展示室受付で声をかけてみてね。

美術館のオリジナルグッズも発見~!マスキングテープは塩釜の名所や名産が描かれた「しおがま」と、杉村画伯の絵がモチーフに描かれた「静物」の2種類(各550円)。杉村画伯が「静物画家」と呼ばれていたから、「静物」なんだね~。

若手アーティスト支援プログラム

そして、この日はちょうど「若手アーティスト支援プログラムVoyage2024」も開催されていました。「若手アーティストを応援しよう」と毎年行われているこちらの企画は、今年で10回目。公募で選考された、石巻市出身の土井波音(どいなみね)さんと、多賀城市出身の渋谷七奈さんの2人のアーティストの展示が行われていました。

まずは、土井波音展「汽水の幽霊」へ。タイトルにちょっぴりドキドキしながら、扉をそーっとオープン。

真っ白な空間にたくさんのスピーカーが。「サウンドインスタレーション」といわれる、音によって表現されたアート作品なんだって。

幼少期から「全てのものが生きているように見える」という感覚を抱いてきたという土井さん。自身の経験をもとに、世阿弥による能の演目「融(とおる)」を参照して作られたのだそう。アートって目で味わうだけじゃないんだね。

続いて、渋谷七奈展「光源の二輪」。

渋谷さんは、東日本大震災にまつわる自身の記憶を題材に制作。東北にゆかりのある歌人の詩とともに、渋谷さんが描いた絵画が展示されています。それぞれの詩と絵画を交差させながら眺めていると、不思議といろんな感情が湧いてきました。

2人の展示は2024年7月13日(土)~9月1日(日)ですが、こちらのスペースでは今後もさまざまな企画を予定しているそう。

喫茶「塩竈本町 談話室」

たっぷりとアート作品を味わった後は、1階にある喫茶「塩竈本町 談話室」へ。

市の有形文化財ということもあり、建物内では火を使えないため、メニューはドリンクのみ。コーヒーはハンドドリップで淹れてくれるそうです。

とーっても暑かったこの日。ぷらんは、夏にオススメだという「FENTIMANS ローズ・レモネード」(450円)を注文。氷が入ったグラスにシュワシュワの炭酸レモネードをイン!

ほんのりバラが香って、すっきり爽やか。自然由来の素材が使われているのもうれしいし、瓶もかわいいから持ち帰っちゃった♪

店内には「移動本屋 ペンギン文庫」の販売スペースもあり、お茶をしながら試し読みもできるそう。

店内を見守ってくれているのは、松島在住の作家・佐野美里さんの彫刻「白くて大きな日本犬」。ほかにも、ドリップバッグ(1個200円)やコースターに地元作家さんの作品があしらわれていたりと、アートに触れられる工夫がいっぱいです。

ノスタルジックな雰囲気の中、ゆったりとア―トな時間を過ごしたぷらん。みんなも気軽に遊びに行ってみてね。

塩竈市杉村惇美術館

住所/塩竈市本町8番1号
電話番号/022-362-2555
営業時間/10:00~17:00
休館日/月曜(祝日の場合は翌日。長期連休は除く)
常設展観覧料/一般200円、高校生100円、中学生以下無料
インスタグラム/@sugimurajunmuseum
※「若手アーティスト支援プログラム Voyage2024」は別途観覧料がかかります
※談話室の営業は11:00~17:00(LO16:30)、月・火曜定休

※このページの情報は2024年8月28日現在のものです。

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ぷらん

ルンルンの種を探しに、旅好きぷらんがおでかけ♪
仙台で働く人を応援するメディア「TANELUN(タネルン)」の公式キャラクター。
所属:仙台リビング新聞社

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