2018.10.10

EAT LOCAL! とみやスイーツをめぐる「メイドインとみや食材」編


富谷産の食材を使って作られた=“とみやスイーツ”。地元はもちろん、市外のスイーツ好きからも愛される“メイドインとみや”のおいしさの秘密をめぐります。

富谷を代表する特産品「ブルーベリー」

全国でも有数のブルーベリー産地として知られる富谷でブルーベリーの生産がはじまったのは、今から30年以上前のこと。無農薬にこだわり、一粒一粒丁寧に育てられた富谷のブルーベリーは香りがよく、おいしいと評判に。多くの人に食べてほしいと全国へ出荷したり、スイーツにアレンジしたりと、地域ぐるみで特産品へと成長させました。

「ブルーベリーの木は、畑に植えて7年で一人前になると言われています」と、髙橋ブルーベリー摘み取り園の髙橋敏雄さん。最初の2年は実をつけさせずに木を大きく育て、3年目で100g、7年目で3kgの実が収穫できることを目標に、長い目で見ながら育てていきます。しかし、農薬を一切使用しない富谷のブルーベリーは、虫に食べられて枯れてしまうなど、苦労も多々。

髙橋ブルーベリー摘み取り園には約1600本のブルーベリーの木が植えられています。およそ20種の品種を栽培していますが、虫に食べられた部分は補植を行うため、いろいろな品種が混じって富谷ならではのおいしさに! 7月頃からの収穫シーズンには、小学校や一般向け(有料)の摘み取りも開催。

高糖度で皮ごと食べられる「シャインマスカット」


ブルーベリーを富谷に持ち込んだ先駆者でもある佐藤農園の佐藤政悦さんは、ブルーベリーや大豆など、さまざまな富谷産食材を作りながら、8年ほど前からシャインマスカットの栽培をスタート。当時はまだあまり知られていない新種でしたが、種がなく皮ごと食べられて手軽なことから、「くだもの離れしている人にも、くだものをもっと手軽に食べてほしい」という思いで栽培をはじめました。

美しい緑色を保つために行われているのが「袋かけ」。一つ一つに袋をかけて実をまもりつつ、退色を防いでシャインマスカット本来の緑色をキープしながら熟させていきます。とても手間のかかる作業ですが、それによって鮮やかなグリーンでありながら、糖度18〜20度という劇的な甘さに!

不老長寿の果実「イチジク」

ぷちぷちの食感とジューシーな甘さが特徴のイチジク。最近ではスイーツ界でもイチジクを使うのがトレンドです。トッピング用には小ぶりでかわいいものを。大きいものはカットして中に挟んだり、練り込んだりと用途はさまざま。

若生農園のイチジク畑では、スイーツ店の要望により品種を増やし、露地とハウス栽培で計160本のイチジクの木を育てています。「スイーツ屋さんとこまめに連絡を取りながら、いちばんいい状態でお届けできるように心がけています」と、若生文夫さん。

パティシエ自ら「今どんな感じですか?」と畑を訪ねることもあれば、「これから持っていくよ」と農家さんから電話がかかってくることも。市場を通さず、まさに“とれたて”の状態で、フルーツが生産者から市内のスイーツ店へ。この関係性と鮮度のよさは富谷ならではです。

富谷の自然が育む天然の甘味料「はちみつ」

2016年、富谷は町から市へ。ブルーベリーのノウハウを生かしてシャインマスカットやイチジクなどの生産にも力を入れながら、「とみやはちみつプロジェクト」を始動。市役所本庁舎の屋上にてセイヨウミツバチの飼養実証実験に成功すると、3年目の今年は10箱の巣箱から約150kgのはちみつを採取しました。

ミツバチが元気に生息できるという事実は、富谷が自然豊かで環境に配慮した街である証。最近では農家をはじめ、近所の人たちが庭に花を植えて蜜源に協力してくれるようになりました。

「市民みんなで育てているミツバチ。ミツバチを知れば知るほど、自然や命の尊さに感動します」と、とみやはちみつプロジェクト実行委員会会長でNPO法人SCR代表の村上幸枝さん。はじめは4人でスタートしたプロジェクトも、現在は23人の市民サポーターが交代でお手伝い。ミツバチを通して豊かな自然と都市が共存できる環境作りを目指します。

とみやスイーツ基金

富谷市では2017年に「とみやスイーツ基金」を設立。パティシエが講師のスイーツ教室、とみやはちみつプロジェクト実行委員会によるミツバチの授業などが市内小学校で実施され、スイーツを通した教育活動や地域活動に活用されています。
詳しくはこちら。

“メイドインとみや”はこちらで味わえます!

ブルーベリー、シャインマスカット、イチジク、はちみつなど、富谷産食材を使用した“とみやスイーツ”が大集合! ブルーベリーやはちみつも購入できます。
日時:2018年10月27日(土)・28日(日)/10:00〜16:00
場所:富谷市総合運動公園(宮城県富谷市一ノ関臑合山6-8)
詳細はFacebook @tomiyasweets をチェック!

※このページの情報は2018年10月5日現在のものです。
【ライター 仙臺いろは編集部】【撮影 門山夏子】

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