彩夏ちゃんと莉那ちゃんが女川町で訪れた「みなとまちセラミカ工房」。カラフルなタイルがいっぱいの店内は、まるでスペインのお店みたい!地元の人はもちろん、町外からもたくさん人が訪れるので、真新しい店内はいつも賑やかです♪
そんな「みなとまちセラミカ工房」ですが、実はその歴史はまだスタートしたばかり。はじまりは2011年11月。主宰する阿部鳴美さんとスペインタイルの出会いがきっかけでした。スペインタイルのビビッドでカラフルな色づかいに魅了された阿部さんは、ものづくりが好きだったこともあり、タイル作りにチャレンジすることに。そして、東京で技術を学んだうえで、スペインに出発することになったのです!それはあの日からちょうど一年の節目の日、2012年3月11日のことでした。
スペインのバレンシアやマドリードで阿部さんの心をワクワクさせたのは、何百年も前に作られたのに色褪せることのないスペインタイルに彩られた、カラフルな街並み。「あたり一面何もない茶色の世界になった女川を、タイルで明るくカラフルに彩って次代につなげていきたい」との想いが強くなりました。なかでも印象に残った色が、女川の海と空をイメージさせる「青」と、希望のシンボルとなる「黄」。新しい女川町を彩るメインの色は、この2色に決まりました。
そして帰国後の2012年6月、阿部さんは女川町の高台に作られたプレハブ商店街に「みなとまちセラミカ工房」をオープン。阿部さんの夢に共感した仲間が集まり、みんなでタイルを作ることに!再建された住宅の表札や装飾用のタイルを作っているうちに、評判を聞きつけていろいろなオーダーがくるようになりました。県外のお店からの大量発注や大企業とのコラボなど、震災前の女川では考えられなかったようなことが、タイル作りを通して次々と叶っています!
お店の看板や住宅のオリジナル表札などのオーダーも請けています!
企業とのコラボ作品。アクセサリーボックスは販売中!
2015年12月の「シーパルピア女川」への移転を経て、4年目を迎えた「みなとまちセラミカ工房」が、ずっと目指してきたのは「女川らしさ」。スペインから取り寄せた材料を使いながらも、モチーフは女川ならではのものにこだわってきました。女川の海の幸たっぷりの料理や郷土芸能の獅子舞などのユニークなデザインは、地元の仲間の協力があってこそ生まれたもの。
阿部さんの夢は、いつか女川が“タイルの街”として知られるようになること。工房には阿部さん以外に9人が働いていますが、いずれはみんなが独立して自分の工房を持ち、それぞれオリジナルのタイルを作ってもらいたいというのが阿部さんの願い。震災で大きな被害を受け、新しい街づくりを進める女川町。生まれ変わった街の中で100年、200年と続いていく願いを込めて、新しい「女川タイル」作りの夢は広がっていきます。
時間:1〜2時間程度
料金:一人¥2,700
※仕上がり品は後日郵送になります。
みなとまちセラミカ工房
【仙臺いろは編集部 O】