ダイナミックな競技かるたの魅力と、等身大の高校生たちの熱き青春群像を描いた末次由紀作の人気漫画『ちはやふる』。この春、実写映画化されて全国の劇場スクリーンにお目見え! 二部作連続での公開となり、現在、前編『ちはやふる -上の句-』が大ヒット上映中☆ 続いて、4月29日(金・祝)には後編『ちはやふる -下の句-』が公開になります。映画の公開を記念して開催された「日本列島『ちはやふる』旋風全国キャンペーン」では、仙台には4月4日、主人公の綾瀬千早(ちはや)を演じた広瀬すずさん、監督・脚本を手がけた小泉徳宏さんが駆けつけ、「MOVIX 仙台」で舞台挨拶を行いました。仙台市内の桜が咲き始めた頃、まさに桜前線とともに“ちはや前線”北上! イベント前に、仙台放送を訪れた広瀬さんと小泉監督のおふたりにインタビューしました。
広瀬すず、銀幕の“ヒロイン”デビュー!
(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会 (C) 末次由紀/講談社
本作で映画初主演を果たした広瀬さん! オファーをもらったときの心境は?
広瀬:観に来てくださる方はいるのかな?って。それまで映画の主演経験がなかったので、映画の感覚もあまりわからなくて。最初は怖がっていました。『ちはやふる』は原作ファンの方が大勢いらっしゃるし、千早のことを知れば知るほど、自分とは遠い人だなぁと思って、うまくできるか心配でした。
“広瀬すず”と“綾瀬千早”の違いとは?
広瀬:情熱的で、ここ!ってなると、そこしか見えなくなって突っ走るところは似ていると思います。千早って、顔にぜんぶ感情が出ちゃうわかりやすい性格なんです。そこは自分とはちょっと違うので、素直に出せるかな?って。あとは、やっぱり外見です。まず、髪の毛! 千早はロングヘアなので、半年くらいで20㎝、30㎝も伸びるかな?って。計算してみたんですが、無理かーってなりました(笑)。(撮影中はエクステを使用)
小泉監督から見て、女優としての広瀬さんはいかがでしたか?
小泉:とても瞬発力のある女優さんですね。もちろん事前に台詞は覚えてくるんですけど、現場の空気であるとか、ロケーション、あるいは相手のリアクションを見ながら、自在に芝居を変えていける。計算ではなく、本当にその場で出てきた感情で芝居ができる人です。
広瀬:映画の中で描かれているワンシーンずつは、千早たちがかるたに懸けている瞬間なので、どのシーンも全力で、全身で表現しよう!と常に心がけていました。でも途中で不安になったり、リズムがわからなくなったりしたら、監督に相談させて頂いていました。お昼休憩のときはごはんを早く食べて、監督のところへ質問に行ったりしていました。
ちょっと残念…!? だけど愛すべき千早の魅力
千早を演じるにあたって、小泉監督が広瀬さんにアドバイスされたことはありますか?
小泉:千早は何を言っても悪気がないっていう人物像。たとえば、相手が傷つくかもしれない、ある意味ヒヤっとするような言葉も悪気なく言ってほしくて。あと、オヤジくさいというか。広瀬さんには、「自分の中にちっちゃいオジさんがいると思って演じてください」と言いました(笑)。
広瀬:やりすぎても大丈夫なのが千早なんだ、って。千早はとにかくガサツで、女性として残念だなーって思う瞬間が多いんです(笑)。それをウケ狙いでやるのではなく、自然体で演じることで、みなさんにも「残念だなぁ」と思ってもらいたくて。白目で寝ちゃうシーンがあるんですが、もうあえて口を開けたり、ナチュラルに崩れた体勢にしちゃいました。
小泉:色気とかないんですよ、千早には。座ったときの脚の置き位置なんかも…スカートの丈が短いのに気にしてないような、女性らしさが出ないようにしてもらいました(笑)。
広瀬:私も、もう見えてもいいんじゃないかと思うくらいの勢いで演じました! でも、さすがに全国の劇場に流せなくなっちゃいますけど(笑)。
大迫力のかるたシーンと奥深い百人一首の世界
広瀬:スポーツだけど、その中に文化というか和のものがあって。ひとつひとつの札に深い意味があるので、それが自分と重なったり、誰かに対する思いに重なったり、みんなに重なったり。そのつながりが『ちはやふる』の作品に込められていて、魅力だと思います。
小泉:かるたの試合を見てイメージしたのは、時代劇の殺陣。侍同士がにらみ合ったあと、一瞬で勝負がつく描写ってありますよね。斬ったのか斬られたのかもわからない、でも3秒後くらいにアーッとどちらかが倒れるっていう。かるたの札取りもそれくらい一瞬の出来事。刀で一閃するような印象があったので、アクション映画のように見せたいと思いました。その一方で、読み手の歌に耳をすます時には、会場がシーンと静まり返って。一瞬で勝負がつく緊張感、そしてその静と動が交互に繰り返されるという競技かるたの特徴を映画に落とし込みたいと思いました。音響にも大変こだわった映画ですので、ぜひ劇場でその臨場感を味わって頂ければ。
実際に完成した映画を観たときの感想を教えてください。
広瀬:あ、できた!って思いました。ずっと鳥肌が止まらなくて、観終わった後には、はぁぁ〜って。瑞沢高校かるた部のみんなが素敵で、「みんなぁぁー!!」ってなりました(笑)。『ちはやふる』では友情も大きなテーマとして描かれているのですが、瑞沢のみんなとは撮影を通して役柄同様に仲よくなれたので、本当の意味で仲間というものを届けられたかな、と。みんなにすごく助けてもらいました。
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最後に、宮城の観客へメッセージをお願いします!
映画『ちはやふる』には、千早という女の子の魅力と、競技かるたに情熱を懸ける高校生たちの青春がたっぷりと詰まっています。ぜひ、劇場に足を運んでいただけたらうれしいです!
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最初は、若い人向けの映画かな?と思ったのですが、夢に、恋に、悩みぶつかり合いながら、仲間と一緒に成長し、ひたむきに熱く生きる高校生たちの姿に、三十路の私も夢中に! 忘れかけていた大切なものを思い出してハッとさせられたり。ティーンズならではの葛藤や甘酸っぱいシーンに、ピュアな気持ちがあふれてきたり。そして、競技かるたのおもしろさ、雅でロマンチックな百人一首の世界に、気づけばハマっていました。小泉監督をはじめ、制作陣こだわりの演出による映像美にうっとり。<上の句>と<下の句>ではテンションが異なっていて、それぞれまた違う印象で見れるのもお楽しみポイント。ピュアな気持ちで心機一転、今日からまたがんばろう!ってパワーが沸いてくる、春いちばんにおすすめの作品です。
『ちはやふる』
(C) 2016 映画「ちはやふる」製作委員会
(C) 末次由紀/講談社
ちはやふる -下の句- 4/29 全国ロードショー
キャスト・スタッフ 広瀬すず 野村周平 真剣佑 上白石萌音 矢本悠馬 森永悠希 清水尋也 / 松岡茉優 松田美由紀 國村隼
監督・脚本 小泉徳宏
原作 末次由紀『ちはやふる』(講談社「BE・LOVE」連載)
音楽 横山 克
主題歌 「FLASH」 Perfume
宮城県内の上映館 MOVIX仙台 MOVIX利府 109シネマズ富谷 チネ・ラヴィータ イオンシネマ名取 イオンシネマ石巻 シネマ・リオーネ古川
公式サイト http://chihayafuru-movie.com/