今週のカフェ&スイーツ*48話『Cochon patisserie cafe』

「どのケーキにしようかなってショーケースの前で迷っている。そんなお客様の姿を見ると、しめしめって思うんです。もっともっと迷ってもらえるような美味しいケーキを沢山つくりたい」
そう話してくれたのはパティシエの丹呉さん。製菓の専門学校を卒業後、洋菓子店で修業をしたのちに独立。昨年11月、地元の利府町で念願の自分のパティスリーをオープンしました。

ショーケースの中に並ぶのは、色とりどりの13種のケーキ。その横の棚には、クロワッサンやデニッシュ、エピ、スコーンなど焼きたてのパンが次々と運ばれてきます。とてもご夫婦ふたりで切り盛りしているとは思えない種類の豊富さに、確かに目移りするのも納得!

「主に僕がケーキ、パンは妻が担当しています。ふたりしかいないのでどうしても大量生産は難しいのですが、そこが逆に良い所かなと。毎日ちまちま色々な種類のお菓子をたくさんつくっているんですよ(笑)」
少数精鋭ならぬ多数精鋭? その中でも特にご自慢のケーキを伺うと…

「やっぱりシュークリームですね。うちのシュークリームは生地を3回オーブンで焼いているんです。焼いてふくらませて冷まして、それをカットして内側をまた焼いて……。バリバリっとした食感の生地とサンドしたカスタードクリームとの相性が大好きなんですよ」
修行していた洋菓子店のシュークリームに大きな影響を受け、師匠の味を目指して試行錯誤を重ねたそう。まったりとしたカスタードクリームも濃厚で、とても食べ応えのある主役級シュークリームです!

今の季節なら春らしさを誘う「フレジェ」がおすすめ。ピスタチオの黄緑が効いたバタークリームに、花びらのようにスライスされた赤いイチゴが並んで見た目もそそるショートケーキです。

また、おもたせや小さなお子様へのプレゼントには、ピンクのハート型が可愛すぎるこちらのムースも。ムースにフォークを入れると中からクリームブリュレがあらわれ、さらにイチゴのジャムがトロッと流れ出します。下の香ばしいアーモンド生地と一緒に食べるとさらに美味! 見た目が可愛いうえに、お酒を使っていないのでお子様でも安心して召し上がれますよ。

店内にはカフェスペースもあり、ゆっくりお茶していけるところも人気の理由のよう。パンもあるので、お昼時やちょっと小腹がすいた時にも重宝できる、地元民の強い味方です。

フィナンシェやマカロン、フロランタンなど焼き菓子類も充実。

近隣のクリニック帰りに寄ってくれる親子連れ(おとなしく診察を受けたご褒美?)、近所の住宅地から訪れるファミリーや友達同士の女性客など、毎日多くのお客様で賑わう『Cochon patisserie cafe』。ひとつひとつのケーキについて丁寧に答えてくれるオーナー夫妻の人柄もあってか、このあたりの人気スポットになりそうな予感。

近い将来、カフェ専用にワンプレートスイーツにも挑戦してみたいと話してくれた丹呉さん。今後も目が離せません。

Cochon patisserie cafe

コション パティスリー カフェ
宮城郡利府町沢乙東2-7
10:00~19:00(商品がなくなり次第終了)
水曜・第2火曜定休

※このページの情報は2018年3月23日現在のものです。
【ライター 鈴木紘子】【撮影 門山夏子】

ACCESS MAP

この記事をシェアする