2017.03.02

仙台アート散歩vol.9 小さな布を重ね合わせて生まれる乙女な布花アクセサリー

街の小さなギャラリー「gallery swallow」が、仙台で活躍する作家さんの作品をご紹介していきます。
Vol.9の今回は、ふんわり乙女チックで可愛らしい、布花アクセサリー作家・cotoeさんの作品をピックアップ。本物と見間違うほどのリアルな花の中に、アクセサリーとしての可愛らしさが存在する、不思議な作品がいっぱいです。

気が遠くなるような作業で作られる花びら。

 一瞬「本物ですか?」と尋ねたくなるような、リアルな花。でもどこか本物の毒々しさは抜けていて、ハンドメイドの優しい雰囲気に包まれているのが、cotoeさんが作るアクセサリー。
 実はこれ、基本的にはすべて布でできている作品。まずは小さく型抜きされた「抜き弁」と呼ばれる生地や、自分でカットした布をズラーっと並べて、刷毛で色をのせて染めていきます。そしてその1枚1枚を花びらとして一輪の花の形を作っていくのですが、そこで登場するのがアートフラワー用のコテ。先が丸くなっているものや、葉脈の筋を付けられるものなど、コテ先が交換できるようになっている専用器具です。それを布にギュッと押し当てることで、本物の花びらのような丸みを作っていくのだとか。1回に600枚くらいの布を用意して作ることもあるそうで、ちょっとめまいがしてしまいますが、cotoeさん曰く「細かい作業を繰り返しているのが好きなので、マーガレットやガーベラのように花びらが多い方が作りがいがあるし、いくつもの花が連なるスズランなんて燃えます(笑)」とのこと。

「スズラン ブローチ」

布の質感の違いも面白い!

 使っている布の素材は、リネン、コットン、ビロードなどいろいろ。作品の雰囲気に合うのは、ほどよく厚みがあってコテがのせやすく、表面が少し起毛しているビロードなので、定番で作っているミモザのアクセサリーなどによく使っているそうです。少し変わったところだと、カラフルなリネンを使ったバラも気になるところ。形はリアルですが、本物にはない色で作られているのがポイントです。
 ちなみに、布は最初にボンドを溶かした水につけて糊付けしているので、花の形が崩れてしまうことはほぼありませんが、水には敏感。防水スプレー済みなので多少の雨には耐えられますが、うっかり洋服に付けたままお洗濯…なんてことがないようにご注意ください。

「ミモザ ピアス・イヤリング」


「ミニバラ ブローチ」

ブライダルブーケの制作が原点。

 cotoeさんが布花アクセサリーを本格的に始めたのは、友達からブライダルブーケを頼まれたことがきっかけ。もともと美術系の大学で絵を学んでいて、アクセサリー作りや編み物、刺しゅうなど、物作りは好きだったそうですが、頼まれた時はほとんど素人…。それでも友達のために自己流でやってみたところ、もっと本格的にやりたい!とハマってしまったそうです。
 以来、ずっと花をモチーフに作ってきているそうですが、cotoeさんのアルバイト先はなんと花屋さん!売り物にならなくなった花をもらってきて、分解して構造を調べたり、葉のデッサンをすることもあるそうです。「でも実は…仏花を扱っているので、菊がメインなんですよ(笑)。たまにカーネーションやバラがあるので、いろいろ参考にしていますけどね」。

「マーガレット ブーケ」

本物の花のようなリアルさはありつつも、アクセサリーとして着けた時に可愛く見えるようにデザインされているcotoeさんの作品。不定期に開催されるイベントのほか、一番町の『coco-chi』でも購入することができます。今後はヘッドドレスやコスチュームアクセサリーなど、今までの作風とはちょっと違うインパクトのあるアクセサリー作りも考えているそうなので、お楽しみに!

その他の作品


「丸バラ ピアス・イヤリング」


「ユーカリ ブローチ」

<プロフィール>
cotoe(布花アクセサリー作家)
http://cotoe.jugem.jp/

イベント告知

期間限定セレクトショップがオープン!
仙台を中心に活動する作家やお店が、ちょっぴりハッピーになれる雑貨・アクセサリー・おいしいものをお届けする期間限定セレクトショップ「chocol」。cotoeさんも参加するこのショップが、仙台パルコに登場します。
ハルノイエ
日時/3月29日(水)~4月11日(火)10:00~21:00
会場/仙台パルコ5Fスペース5

作り手たちの合同販売会を開催!
洋服、バッグ、羊毛フェルト小物など、いろいろな作り手の作品が揃う「ミックスジュース」が開催されます。もちろんcotoeさんも参加。春らしい作品がいっぱいですよ!
ミックスジュース
日時/4月4日(火)~4月9日(日)11:00~19:00
会場/メリラボ

<ワークショップ情報>
「gallery swallow」主宰者・カメラマン那須川薫さんのワークショップが開催されます。今回はフォトプリントした小さいバックを制作!
フォトプリントでminiバック
日時/3月24日(金)10:00~、14:00~、18:00~
会場/gallery swallow
料金/1,500円~
定員/各回4名(定員になり次第締め切り)
申し込み・問合せ先/galleryswallow@gmail.com
 facebook/https://www.facebook.com/galleryswallow/
 instagram/https://www.instagram.com/gallery_swallow/ 
 Twitter/@galleryswallow
 (代表・那須川)

※写真はワークショップで撮影しますが、使いたい写真がある方は、データでお持ちください。
※カメラも持込可

gallery swallow

swallow_05
住 仙台市青葉区花京院2-2-59 ふじみ荘202
問 nasukawa@uracata.com
F https://www.facebook.com/galleryswallow/
I https://www.instagram.com/gallery_swallow/

※オープン情報、イベント情報、作家プロフィール等はこちらからご確認ください。
 https://goo.gl/maps/c2bApemjMxA2 
※駐車場はありません。近隣のコインパーキングをご利用ください。

※このページの情報は2016年12月01日現在のものです。
【仙臺いろは編集部】

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