「72の法則」「126の法則」

投資の世界には、資産運用をする上で役立つ便利な法則があります。今回は、「72の法則」と「126の法則」について詳しく解説していきます。

「72の法則」は、元本が2倍になるまでの年数を簡単に計算できる方法です。
計算方法はとっても簡単で、この様に計算することができます。

例えば、
・年利3%の場合:72 ÷ 3 = 24年
・年利6%の場合:72 ÷ 6 = 12年
・年利12%の場合:72 ÷ 12 = 6年

この法則を使うことで、異なる金利での運用期間を比較検討する際の目安を簡単に得ることができます。

今の銀行預金の金利はご存知ですか?
金利は、0.01%です。
では、現在の銀行預金の金利で、お金を2倍にするのにかかる年数を計算してみましょう。

なんと、7200年もかかってしまいます…。
これでは私たちがいくら長生きになっても、生きているうちにお金を銀行預金の金利で2倍にするのは難しそうですね。

昔は、とても金利が高かった時代がある事はご存知でしょうか?
現代の方にとっては、親世代、または祖父母世代の時代、郵便局の金利が7〜8%の時代がありました。この頃の金利で計算してみましょう。

金利が7%の時代では、約10年で元本を2倍にする事ができたんですね。
今は昔に比べると低金利ですので、銀行預金以外の方法で資産形成をしていくことも視野に入れる必要があるかもしれません。

「126の法則」とは、つみたて投資した場合に、資金が2倍になるまでの年数を計算する方法です。計算方法は72の法則と同様にシンプルです。

例えば、
・年利3%の場合:126 ÷ 3 = 42年
・年利6%の場合:126 ÷ 6 = 21年
・年利12%の場合:126 ÷ 12 = 10.5年

これらの法則を使うことで、目標金額達成までにどのくらいの期間が必要かを概算できます。例えば、老後資金の計画を立てる際の指標として活用できます。
また、複利の効果を実感できますので、特に若い世代の投資家にとって、早期から投資を始めることの重要性を理解する助けとなります。

他にも、異なる金利の商品を比較する際にも活用できますので、簡易的な投資商品の比較の材料として使用することもできるでしょう。

ただし、これらは簡易的な計算方法であることを忘れずに。
実際の投資判断には、より詳細な分析と検討が必要です。投資を始める際は、自身の財務状況やリスク許容度を考慮し、必要に応じて専門家に相談することもオススメします。
次回も、皆様のお役に立てるような情報をお届けします。
皆さまのマネリテラシー向上の一助となれば幸いです。

松田真耶

大手金融機関の勤務を経て、FPオフィス ㈱ワオナスに所属。
大手メディア主催のマネーセミナーをはじめ、通販会社、クッキングスタジオ、ママ向け団体など 多くの講演実績を持つ。
「金融をわかりやすく」をモットーに行うセミナーは女性を中心に人気。
「私だったら…?」と、個人単位で行う個別相談を年間100世帯以上担当している。
所属:㈱ワオナス

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