40代がやるべき”保険の断捨離と見直し”

40代は人生の転換期とも言える時期です。収入がピークを迎える一方で、子どもの教育費や住宅ローン、そしてご自身の健康リスクや親の介護など、様々な課題が現実味を帯びてきますね。

そんな時期だからこそ、若い頃に加入した保険を見直す「保険の見直し」や、今の年齢にあった保障が揃っているか「保障内容の確認」必要です。

「毎月の保険料が家計を圧迫している」
「若い頃に勧められるまま加入したが、本当に必要なのか分からない…」
「保険にお金をかけるならNISAの方が良いのでは…?」
というお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

結論から言えば、保険は極めて重要です。

しかし、それは「適切な保険」に「適切な金額」で加入するという前提があってこそです。
40代になると、家族構成やライフスタイルが20〜30代と比べて大きく変化しています。

子どもの成長に伴い教育費が本格化し、住宅ローンの返済が続く一方で、自身の健康リスクも徐々に高まってきます。また、親の介護の問題も視野に入れる必要が出てくる年代なのです。

保険の断捨離で最も重要なのは、真に必要な保障不要になった保障を見極めることです。
例えば、子どもが成人して独立した場合、育英年金特約は不要となりますね。

また、子どもも成人を迎え、更には住宅ローンの残債が減少しているという場合には死亡保険金額の見直しも可能です。

具体的なチェックポイントを確認しましょう!

・死亡保険の保障額は適切か(家族の生活費、住宅ローン、教育費などを考慮する)
・医療保険の給付内容と入院日額は現在の医療費水準に合っているか
・貯蓄型保険と掛け捨て型保険のバランスは適切か
・特約の中に不要になったものはないか

40代の女性には特に注意したい健康リスクがあります。乳がん子宮がんなどの女性特有のがんは40代から発症率が高まり、更年期障害の問題も出てくる方もいらっしゃいます。

女性向けの医療保険やがん保険には、女性特有の疾病に対する上乗せ給付がある商品が多くあります。

既存の保険でこれらがカバーされているかを確認し、必要に応じて女性疾病特約の追加を検討しましょう。

「保険料を減らしてその分をNISAなどの投資に回した方が良いのでは?」という意見もありますが、保険と投資は目的が異なります

保険は「リスクに備える」ための仕組みであり、投資は「資産を増やす」ための手段です。

例えば、重い病気で長期間働けなくなった場合、治療費や生活費のために投資資金を取り崩さざるを得なくなり、結果として老後のための資産形成が大きく後退してしまいます。

適切な保険があれば、このようなリスクに備えながら、投資による資産形成も継続できます。両者はバランスよく活用することが大切です!

40代で保険料を適正化するためのポイントをいくつかご紹介します。

1. 掛け捨てと貯蓄性保険のバランス見直し

純粋な保障目的の掛け捨て型保険と、貯蓄性のある保険のバランスを見直すタイミングです。特に死亡保障については、子どもの年齢や教育費の必要期間を考慮し、定期保険などの掛け捨て型を活用することで、保険料を抑えることができます。

2. 特約の見直し

基本契約に付加されている特約の中には、現在のライフステージでは不要になっているものもあるでしょう。必要な特約だけを残すことで、保険料の負担を軽減できます。

3. 保険金額の適正化

死亡保険金額は、家族の生活費や住宅ローンの残債、子どもの教育費などを考慮して設定します。40代になると、これらの必要額が変化していることが多いため、保険金額の見直しが必要です。

保険の断捨離や見直しとは、単に保険そのものをなくすことではなく、不要な保障を見直し、真に必要な保障に集中することです。

適切な保険選びは、家族と自分自身の安心につながります。
保険の見直しは、ライフイベントに変化があった時や、5年に一度など、定期的に行うことをおすすめします。
専門的な知識が必要な場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することも検討してみてください。
40代という人生の転換期に、適切な保険の見直しを行い、これからの人生を安心して歩んでいきましょう!

次回も、みなさんの気になる!を解消するマネーコラムをお届けします♬
皆様のマネーリテラシー向上のお役に立てれば幸いです。

※このページの情報は2025年10月15日現在のものです。
【松田真耶】

松田真耶

大手金融機関の勤務を経て、FPオフィス ㈱ワオナスに所属。
大手メディア主催のマネーセミナーをはじめ、通販会社、クッキングスタジオ、ママ向け団体など 多くの講演実績を持つ。
「金融をわかりやすく」をモットーに行うセミナーは女性を中心に人気。
「私だったら…?」と、個人単位で行う個別相談を年間100世帯以上担当している。
所属:㈱ワオナス

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