ニューオープン☆うつわと緑と和のメニューにうっとり 今週のカフェ＆スイーツ＊26話『morc』

深まる秋。だんだん肌寒くなってきて、しっとりとした隠れ家カフェで時を過ごしたくなる季節です。美味しいお茶にお菓子はもちろん、落ち着いたインテリアに囲まれながらゆっくりと…そんな気分にぴったりの素敵なカフェを青葉区本町で見つけました。

古いアパートの2階。７月にオープンしたばかりの『morc』（モーク）は、作家モノのうつわやアクセサリー、センスのよい観葉植物など、お部屋にさりげなく置きたくなるシンプルな“大人モノ”にあふれたお店。店内に足を踏み入れると、通路の両サイドの棚に作品がディスプレイされ、さながら小さなギャラリーといったおもむき。

オーナーの大石さんが全国のクラフト展などで買い付けてくるお皿やマグカップ、ボウルといった様々なうつわは、普段使いしやすく肩の凝らないデザイン。作家モノといえど1,000円台からというお手頃プライスもうれしいですね。

棚や窓辺には表情豊かなたくさんの多肉植物が！ ベランダは温室も兼ねていて、テーブルや棚では手のひらサイズのサボテンからオブジェのような鉢物まで、約100個ほどの植物がスクスクと成長中。

ワインボトルをカットして鉢にしてしまうアイディア。思わず「おっしゃれー！」と声に出してしまったカメラマンとライター。

ただいま『morc』では愛知の金工作家、田中友紀さんをフィーチャー。これからの季節、ニットに合わせたくなる真鍮の太バングルやヘアアクセなど、シンプルで存在感のあるアクセサリーたちに一目惚れ。取材後、華奢ブレスレットをお持ち帰りしてしまいました。

気になるものに行く手を阻まれすぎて、カフェスペースまでなかなかたどり着けません。ピアスもとんでもなく可愛い❤

棚で仕切った奥の空間は、1階のヘアサロンから譲り受けたふたり掛けのソファや、アンティークのテーブル、友人からのもらいもののチェアなど、こぢんまりとした古道具でそろえています。

ドリンクやスイーツに使われているうつわはもちろん作家モノ。うつわの良さを引き立たせる、和テイストのメニューが中心です。数は少ないながら、ひとつひとつにこだわりが感じられる手づくりの一杯、一皿ばかり。お店の雰囲気そのままの素敵女子は、レシピから担当するスタッフの加藤さん。

京都・宇治のお抹茶にミルクを加えた『抹茶ラテ』（￥380）。砂糖はいっさい入れず、抹茶独特の苦みとほのかな甘みが優しいお味です。

『ほうじ茶のパンナコッタ』（￥300）は、口の中に入れるとほろりとほどけるやわらかな口当たり。パンナコッタが固まる直前の食感を求めて試行錯誤を繰り返したそう。上にふんわり乗せた生クリームときなこ、黒豆の取りあわせがまた美味。お好みで黒蜜をかけて。

寒い季節に何故か飲みたくなるソーダ類。ひんやりしたもので喉を潤したい時は、『季節のジャムソーダ』（￥350）を。果物、お砂糖、レモンだけでつくった自家製ジャムは、保存料いっさい無しなのでお子様にもオススメ。ジャムは日によって変わり、この日はりんごと梨から選ぶことができました。

今回の取材で一番印象深かったのがこちら、『和紅茶』（￥350）です。一日の寒暖の差がゆるやかな日本で育てられた和紅茶は、外国産の紅茶に比べて少ない渋みが特徴。味は確かに紅茶なのですが、日本茶のようなすっきりとした飲み口が和菓子に合う！

棚に並んだうつわを眺めながらお茶タイム。カフェを楽しんでいる人と作品を見ている人の目線が合わないよう、棚の高さにも配慮されています。スイーツはほかに『和スイートポテト』や『仙台きなこと黒ゴマのチーズケーキ』、『抹茶のガトーショコラ』など。現在はカフェメニューのみですが、おいおいランチメニューもはじめたいとのこと。こちらも楽しみです。

気になるうつわや植物を手に取りながら、ゆっくりとした時間を過ごしてほしいとの想いでオープンした『morc』。お店の随所にインテリアのヒントも散りばめられ、小さいながら見どころの尽きない空間でした。

※このページの情報は2016年10月14日現在のものです。
【ライター　鈴木紘子】【撮影　門山夏子】

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