仙台パン図鑑 vol.49 「Pain & Gateau CURCUMA」 ~だれかにシェアしたくなる、パンと焼き菓子のお店~

仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。第49回は、仙台東照宮のおひざもと、ご夫婦で営むパンと焼き菓子のお店「CURCUMA(キュルキュマ)」へ。じぶん用にはもちろん、だれかに「おいしいよ」とおすそわけとしたくなる、そんなパンとお菓子が並んでいました。

不思議な店名と、かわいい外観にひかれて。

「何のお店かな?」とのぞく人の多いこと!“キュルキュマ”という不思議な響きの店名や、ミントグリーン×白のかわいらしい外観など、思わず中をうかがいたくなるこのお店は、2022年6月にオープンした小さなパン屋さん。パン職人として20年ほど経験を積んだ店主がパンを、妻の幸子さんが焼き菓子を担当しています。親しみやすい町のパン屋さん、だけどちょっと気の利いたおいしいものがある―。そんなお店はあっという間に人気店になりました。ちなみに店名の“キュルキュマ”は、ふたりの苗字・郷右近にちなんだもの。フランス語で“ウコン”を意味することから名付けたそうです。

ミントグリーンの扉を開けると、やわらかい光のウッドランプやR型に抜かれた壁、アクセントのタイルなど、やっぱり期待を裏切ることのないかわいさ!手前のカウンターにはハード系や甘いパン、左の棚には食パンや総菜パン、そして奥の棚には焼き菓子が並んでいます。毎日40種類ほど焼きあがるパンは、特にバゲットやリュスティックなどハード系が充実。シンプルに生地のおいしさが味わえるパンは、毎日の食卓にもぴったりです。一方、少しだけ特別感があるのがやさしい口当たりの焼き菓子。休日のおやつや、ちょっとした手土産におすすめです。

「CURCUMA」おすすめパンカタログ

ハード系のパンの中でも日々の食卓に取り入れやすい「リュスティック」(410円・ハーフ205円)。石臼挽きの小麦粉を入れることで小麦のうま味を引き立たせたシンプルなパンです。パルメザンチーズや塩を加えたオリーブオイルにつけて食べるのがおすすめだそう。カリッモチッと食感を、思う存分噛みしめてください!

甘い系からは、最近登場して早くも人気者の「クリームパン」(324円)をピックアップ。生クリーム入りの自家製カスタードクリームがたっぷり包まれたブリオッシュ生地は、ふんわりやさしいお味。表面にはそぼろ状のクッキー生地がのっているので、サクサク、ふわふわ、とろ~り、いろいろな食感が楽しめます。

野菜ゴロゴロ具だくさんの「きせつのキッシュ」(389円)。タルト生地ではなくパイ生地でつくるキッシュなので、サクッと軽めの食感で食べやすい一品です。撮影時の具材はほろ苦さがクセになる雪菜でしたが、春を迎えた今はホクホクの新じゃが。季節によって具材が変わるので、その組み合わせをお楽しみに!

最後は焼き菓子からひとつご紹介。「ガレットブルトンヌ」(205円)は、ゲランドの塩とラムが良い仕事をしているサブレ。厚みはありますがサクッホロッとしていて口どけも良く、頬張るとじんわり発酵バターの風味が口いっぱいに広がるリッチなおやつです。

お店のオープンは9時ですが、ハード系の焼き上がりは10時から11時頃。お昼前にはカウンターと棚いっぱいに焼きたてのパンが並びます。なお駐車場はないので近隣のコインパーキングやJR仙山線をご利用ください。まもなく桜の便りも届くころ。春を楽しみながらのパン散歩もいいかもしれません。

【パン語解説】
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。

●リュスティック
フランス語で“素朴”や“田舎風”という意味のパン。水分量が多いので扱いが難しい生地ですが、その分瑞々しくもっちりとした食感が楽しめます。生地を分割したあとは、成形せずにそのまま発酵させて焼き上げるのが一般的。「CURCUMA」ではハーフサイズでも販売しているので、ぜひお試しを!

Pain & Gateau CURCUMA

住所/仙台市青葉区東照宮1-7-20
電話番号/022-779-7709
営業時間/9:00~17:30
定休日/日曜・祝日 ※その他不定休あり
インスタグラムアカウント/@paingateau_curcuma

※このページの情報は2023年2月28日現在のものです。
【ライター 佐々木綾】【カメラマン 小野寺真希】

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佐々木綾

宮城県仙台市出身。仙台市内の出版社勤務を経て、2007年よりフリーランスのライター・エディターとして活動をスタート。雑誌・フリーペーパー・WEBマガジン等の取材・ライティング・編集を担当。

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