仙台をはじめ県内のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。第79回は、秋保の温泉街近くに店を構える「パンとエスプレッソとひとやすみ」へ。“パンエス”ファンにはおなじみのパンから、仙台店限定品まで。充実のラインナップで大人気のベーカリーカフェです。

◎テイクアウトはもちろん、イートインでも楽しめる!
仙台市中心部から車で約30分。近年、にぎわいを増す秋保温泉エリアに、東京・表参道で大人気のベーカリーカフェ「パンとエスプレッソと」ののれんわけ店が誕生しました。パンと地元・仙台をこよなく愛する姉妹が「47都道府県ご当地オーナー制度」を活用し、2025年9月にオープン。温泉地ならではのほっと和む空気の中で、ゆったりパンを楽しんでほしい―。そんな想いを込めて、店名には「ひとやすみ」という言葉が添えられています。

入って右手がパンの販売スペース。ターコイズブルーの壁から窓際のカウンターに、常時50~60種類のパンがずらりと並びます。“パンエス”の看板商品であるキューブ型食パン「ムー」をはじめ、フォカッチャやドーナツ、バタールなど、食事系から甘い系、ハード系までバランスよくラインナップ。仙台名物牛たんやずんだを使ったパンなど、仙台店限定品にも注目です。入って左手はカフェスペース。自然光がたっぷりと差し込む大きな窓からは、通りを挟んで秋保温泉街の穏やかな景色が望め、ほっとひと息つける空間が広がっています。

◎「パンとエスプレッソとひとやすみ」おすすめパンカタログ
“パンエス”と言えばバターをたっぷり使ったリッチな食パン「ムー」(450円)。「ひとやすみ」でも不動の人気No.1です。ひと口頬張れば、芳醇なバターの香りとコクがふわりと広がり、まるでデニッシュのような贅沢感。厚切りにして軽くトーストすれば、外はサクッ、中はしっとりとした食感が楽しめます。

「バタールの皮をほんの少しスライスし、その上に具材をたっぷりのせた「タルティーヌ ハニーマスタードチキン」(380円)。マッシュポテトの上に、ハニーマスタードソースに漬け込んだチキンと彩り野菜が重なり、見た目以上にお腹も満足できる一品です。タルティーヌは季節ごとに具材が変わり、常時3種類ほどが店頭に並びます。

意外な組み合わせが楽しい「しらすわさびフォカッチャ」(320円)。もちもちとしたフォカッチャ生地に、わさびを混ぜ込んだベシャメルソースやしらす、チーズ、マヨネーズをトッピング。しらすのほどよい塩気がじんわり広がり、あとからわさびのほのかな辛みがふわっと抜ける、絶妙なバランスが人気の秘密です。

「シナモンロール」(350円)は「ひとやすみ」限定商品。ブリオッシュ生地をくるりとロールして焼き上げ、クリームチーズ入りのフロスティングをたっぷりのせた、もっちりふわふわのシナモンロールです。生地自体にほんのり甘みがあるので、エスプレッソと合わせれば相性抜群。大きな口を開けて頬張りたくなるおいしさです。

「ひとやすみ」には、カフェスペースで楽しめるイートインメニューも充実しています。「ムー」を卵液に一晩ひたして焼き上げたフレンチトーストをはじめ、エスプレッソやカフェ・モカなど、こだわりのコーヒーメニューも豊富に用意。「ちょっとのんびりしたいな」と思ったら、ぜひ秋保へ。温泉めぐりや散策途中に立ち寄って、おいしいパンとコーヒーで心ほぐれる“ひとやすみ”をどうぞ。

【パン語解説】
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。
●タルティーヌ
トーストしたバゲットやカンパーニュに、ハムや野菜、チーズなど好みの具材をのせて食べるフランス風のオープンサンドイッチのこと。甘いものから総菜系まで、トッピングによっていろいろなアレンジを楽しめます。
パンとエスプレッソとひとやすみ

住所/仙台市太白区秋保町湯向25-3
電話番号/022-748-7633
営業時間/パン販売9:00~16:00、イートイン8:00~16:00(ラストオーダー15:30)
定休日/水曜、第2・4木曜
instagram/@bread.espresso.and.hitoyasumi
※このページの情報は2025年12月5日現在のものです。
【ライター 佐々木綾】【カメラマン 小野寺真希】



