仙台パン図鑑 vol.2 「THE MOST BAKERY & COFFEE」～コーヒー専門店がお届けする、焼きたて「純生」食パン～

仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。2回目は、お目当ての食パンを買い求める人で行列ができることもある「THE MOST BAKERY & COFFEE（ザモストベーカリー＆コーヒー）」へ。焼きたてのパンの香りが広がるベーカリーカフェでの取材は、なんともしあわせな時間でした。

店頭のオーブンから焼きたてをお届け！

2018年夏「三井アウトレットパーク仙台港」内にオープンした「THE MOST BAKERY & COFFEE」。実は、コーヒー専門店でおなじみの「ホシヤマ」が手掛けるベーカリーカフェなのです。“焼きたてのパンと淹れたてのコーヒーで、しあわせな時間を過ごしてほしい”との想いからスタートしたお店。店頭に並ぶパンは30種類程とあまり多くはありませんが、その分1日何回か焼くことで、できるだけ焼きたてを楽しめるようにしているそうです。

しかも、普通なら厨房に隠れているはずのオーブンを店頭に持ってくることで、目の前でパンが焼きあがる瞬間が見られる、しあわせなおまけ付き。特に、焼きたての「『純生』食パン」がオーブンから出て、熱気ムンムン状態でカウンターに並ぶ様は圧巻です。

「THE MOST BAKERY & COFFEE」おすすめパンカタログ

いちおしは、湯種製法で仕込まれた「『純生』食パン」（2斤800円）。牛乳とバターをたっぷり使ったリッチなコクのある食パンです。上品な甘みの秘密は“練乳”。一口食べると、おどろくほどふわふわで、吸い付くようにしっとりとした口当たり。まずはトーストせず“生”でそのおいしさを堪能するのがおすすめです。焼きたてでの販売のため、2斤での販売のみでスライスも不可。手でちぎりながら一気に食べてしまえそうな食パンですが、保存する場合は冷凍を。

【パンの焼き上がり目安時間】

●「純生」食パン
月～金曜10:00、13:00、15:00、17:00
土・日曜、祝日10:00、13:00、15:00、17:00、18:30
※13:00、15:00、17:00は1時間前から引換券を配布。

毎日の食卓で愛されるパンが主力の「THE MOST BAKERY & COFFEE」。日常使いのパンだからこそ、素材にもこだわります。「紅花卵のなめらかクリームパン」（200円）は、山形県の山田ガーデンファームの紅花卵を使った、濃厚でコクのある自家製カスタードクリームがたっぷり！ツヤツヤとした光沢のあるパンからはみ出しそうなクリームに、食欲がそそられます。 

続いては、ここ数年ベーカリーでもよく見かけるようになった「塩パン」（160円）をピックアップ。パン生地でバターをくるんで焼きあげ、仕上げに塩を振りかけたベーシックな塩パンですが、中から溶け出たバターがこがしバターとなり、底面をカリッと仕上げているのです。冬季限定ですが「キャラメル塩パン」も登場中。 

ちょっぴり大人味のパンも見逃せません。クルミや一晩赤ワインに漬けたレーズンがぎっしり詰まった「ワインパン」（600円）は、華やかなテーブルが似合う冬の新商品。赤ワインの風味はしっかりと感じられますが、アルコールは飛ばしているのでご安心を。クリームチーズを合わせた、ひとまわり小さいサイズの「ワイン＆チーズ」（260円）とともに、クリスマスパーティやディナーに添えてみてはいかがでしょう。 

46席の広々としたイートインスペースもある「THE MOST BAKERY & COFFEE」。もちろん、購入したパンをその場で食べてもOK。「マウンテンバーガー」や「スターパンケーキ」などイートイン専用のメニューも豊富なのでお試しを。そしてここは、自社焙煎コーヒーでその名を知られる「ホシヤマ」のベーカリーカフェ。産地や品種まで厳選したスペシャルティコーヒーもお忘れなく。ぜひ焼きたてのパンと、こだわり抜いたコーヒーとのおいしい関係を楽しんでください。

【パン語解説】
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。

●湯種製法
小麦粉を熱湯でこねて糊状にした“湯種”を、パン生地に混ぜて作る製法のこと。保水性が高いのでパサつきづらく、しっとりとした独特の食感に仕上がります。「THE MOST BAKERY & COFFEE」の「『純生』食パン」が“生”で食べておいしい理由の一つは、この湯種製法を採用しているためだとか。