健康意識の高まりとともに、今改めて日本伝統の発酵食品が見直されています。その代表ともいえる味噌を使った味噌汁は、私たち日本人のソウルフードであり、パワーフード! そんな味噌汁を主役にした“味噌汁カフェ”が仙台にできたのを知っていますか?
仙台市青葉区本町にあり、2020年7月にオープンした「味噌汁カフェ 隠れ家いつき」。自然派せっけんブランド「樹-itsuki」を手がけながら、岩手県遠野市で古民家カフェ「田んぼの中の隠れ家いつき」を営む樹 美千子さんが、仙台で始めた新しいショップ&カフェです。
「せっけんで外側から、食事で内側からキレイに」をコンセプトに、オリジナルせっけんを販売する傍ら、樹さんが遠野から持ち寄った手づくり味噌や野菜を使い、カラダにやさしいランチとスイーツを振る舞います。
食欲がないときもあるし、お昼を逃して遅めのランチになるときだってある。そんなときでも、味噌汁と玄米、ちょっとのおかずがあれば。忙しい日々のなかでもヘルシーにバランスよく、カラダと心が喜ぶメニューを、と考案したのがこちらの一汁一菜ランチ。
◆一汁一菜ランチ 800円
1日に必要とされる量の1/2以上もの野菜が入った具だくさんの味噌汁は、食物繊維たっぷりのデトックススープ! 玄米は、樹さんの故郷・福島県会津地方で農薬を使わずに育てられた特大胚芽玄米。自家製漬物や煮物などの副菜、プチデザート付きです。
いつきの味噌汁は、味噌を入れて煮込んでいません。食べる直前に、味噌を自分で溶かして味噌汁をつくります。こうすることで味噌の酵素が壊れず、味噌本来の栄養素や味わいが活きるのだそう。野菜の旨みもたっぷりにじみ出ているから、出汁はほんの少ししか使いません。
温かい汁に溶け込んだ素朴な手づくり味噌の風味と、どっさり入った野菜の甘み。素材を活かしてつくる味噌汁は、至極シンプルで滋味あふれる一杯。なんだか懐かしくて愛おしい感動も押し寄せてきて、カラダも心もぽかぽか。目頭までじんわり熱くなりました。おいしさが染みわたる…!
「私にとって味噌は、DNAが喜ぶ調味料。日本人なら、みんなそうじゃないかな? うちの味噌は、遠野店で手づくりしています。田んぼの中にある古民家だから、懐かしいと感じるのはそのせいもあるかもしれませんね」と、樹さんがほほ笑みます。のどかな風景のなか、丁寧な手仕事と麹菌の働きによって、じっくり時間をかけて発酵した味噌。そのやさしさに浸りながら、見えないものの働きに思いを馳せるひととき。
◆アイス盛り合わせ 500円
お口直しに、ひんやりアイスクリームを。ランチもスイーツもすべて手づくりにこだわり、アイスまで自家製です。フレーバーは時期によって変わり、写真はブルーベリーヨーグルトとココナッツミルク。
◆ドライフルーツのケーキ 500円
◆コーヒー ケーキとセットで300円(単品500円)
ドライフルーツがぎっしり詰まったケーキは、グルテン(小麦)フリー。米粉を使用していてヘルシーなのに、満足感たっぷり。コーヒーは自然栽培にこだわった豆を仕入れ、自家焙煎しています。
◆玄米甘酒 500円
遠野産の麹で仕込んだ甘酒は、やさしい甘さにほっこり。味噌汁と同様、自分でお湯に溶かしていただくスタイル。甘さを調節できるメリットがあり、そのまま食べてもおいしい! 「どんなものが入っているか、見えたほうが安心感もあるかなと思って」と、カラダに取り込むものを大切にする樹さんならではの配慮も。
はじまりは、せっけんづくり。敏感肌で肌トラブルに悩んでいた樹さんが、自分の肌のためにせっけんをつくり始めたのがきっかけでした。食事と同じで余計なものを入れない樹せっけんは、厳選された天然原料がメインで、薬品はせっけんに欠かせない苛性ソーダのみ。昔ながらの製法により、薬品に頼らずに自然の力でつくり上げるため、味噌などの発酵食品と通じるものがあります。
手を洗う頻度が増した今、せっけんは肌にやさしいものを選びたい。樹せっけんは、汚れがしっかり落ちるのに低刺激でつっぱらず、洗うたびにしっとり潤うと評判。顔から髪、ボディまで全身に使えて、赤ちゃんやペットも一緒に、家族みんなで使える万能せっけんです。
そして、免疫力アップがキーワードの今こそ、カラダにやさしくておいしい日本伝統の発酵食品を取り入れたい。カフェメニューはテイクアウトもOK。隠れ家いつきで、外側からも内側からも、元気にキレイになれるヒントを持ち帰って。
樹せっけんを販売する「地球の恵」の代表で「隠れ家いつき」の店主、樹 美千子さん。遠野店と仙台店を行き来しながら、一人で両店舗を切り盛り。そのため、仙台店の営業日は限られていますが、店が開くのを待ち遠しく思う日々も楽しみなもの。さて、次回の営業日は? Instagramをチェック!
“東北産せっけん”見つけました
肌にやさしいだけじゃない。復興支援にもなる樹せっけん。東日本大震災で被害を受けた地域を中心に、東北各地の原料を配合しているんです。宮城県からは椿油(気仙沼)、ワカメ(南三陸)、アカモク(松島)、イチゴ(亘理)など。ユニークでパワフルなエッセンスがせっけんに! 東北土産にも◎。各60g 1,540円〜、100g 2,090円〜。オンラインショップ、東急ハンズ仙台店、藤崎などでも販売。
味噌汁カフェ 隠れ家いつき
ミソシルカフェ カクレガイツキ
住所/仙台市青葉区本町2-17-1 Nビル102
TEL/090-3753-1840
営業日/第2・4土曜〜火曜
営業時間/11:00〜18:00、火曜〜15:00(各L.O.60分前)
※土曜日はカフェ休み(石けん販売のみ)。
※カフェスペースは4席。密集を避けるため、カフェ利用時は事前予約を。
Instagram/tono_kakurega_itsuki
※表示価格はすべて税込みです。
※内容は一例です。時期によって変わります。
※このページの情報は2020年10月15日現在のものです。
※最新情報はInstagramを確認してください。
【ライター 池田直美】【撮影 門山夏子】