スープ×花×ワードローブ。おしゃれ通りのアパートカフェ。宮城のカフェ&スイーツ*83話『Soup』

CAFE DATA
『Soup(スープ)』
ジャンル:スープカフェ、花カフェ
オープン:2023年3月3日
エリア:本町、錦町公園、仙台市青葉区
ランチ:○ テイクアウト:○(容器代別途。マイ容器持参OK) Wi-Fi・電源:○(詳細はスタッフに確認を) ペット:× 支払い:現金のみ

「Soup」は名前の通り、スープを楽しめるカフェ。でも、それだけではありません。

フラワーショップでもあり…

服と雑貨のセレクトショップでもあります。

Soupを手がけるのは、3人の女性たち。
左:スタイリストの若林夏芽(なつめ)さん。CMや広告の撮影で人・空間・食のスタイリングを担当。
中:フローリスト(フラワーデザイナー)の宋 明花(そう あすか)さん。市内の花屋勤務を経て独立。
右:キッチン担当の若林裕美(ひろみ)さん。夏芽さんの母で、“Soupのお母さん”。

場所は、古着店やセレクトショップが立ち並ぶ仙台のおしゃれストリート、本町。錦町公園近くのレトロなアパートの2階にあります。

2DKの間取りを改造し、壁や天井を取り除いてワンルームに。ネイビーカラーの床が鮮やかな空間に、カフェとショップが同居しています。

おしゃれな人のクローゼットを思わせる一角は、夏芽さんセレクトのワードローブコーナー。スタイリストという職業柄、撮影用に買い集めた衣装や雑貨が増える一方…。「ストックしてしまっておくよりも、皆さんに使ってもらいたい」と思ったのが、Soupのはじまりでした。

仕事で出会った宋さんと一緒に、服と雑貨、花の販売会を開くように。そこに、間借り店舗で料理の腕を振るっていた母の裕美さんも仲間入り。「食事と花、ワードローブ」をテーマに、イベントやポップアップストアでの出店を経て、2023年3月に実店舗をオープンしました。

花が置かれているスペースは、なんとバスルーム!

レトロな家具とPOPな色使いで、アパートの生活感をオフに。店内には、小さな居住空間を素敵に見せるアイデアが満載です。

フードメニューは、「今月のスープ」と「今月の煮込み」、週替わりの「今日のスープ」の3種類。キッチン担当の裕美さんが、季節や気温、気分に合わせて内容を考えています。

実は、最初からスープを出そうと考えていたわけではありません。Soupという店名は、宋さんの名字「Sou」と裕美さん&夏芽さん母娘の屋号「Percolator(パーコレーター)」を合わせた造語。店名ありきで、「じゃあ、汁物を出そうか」という流れに。

◆煮込みプレート+スープS 1,430円
「今月の煮込み」にライスorパンが付くワンプレート。オプションでSサイズのスープをプラスしました。取材時の煮込みは、ミートボールのバスケーズ風トマト煮込み。バスケーズとは、フランス・バスク地方の家庭料理。唐辛子と台湾の辛味ソースによるピリッとした辛さが夏にぴったりで、食欲をそそります。オンザライスの盛り付けも家庭的でたまりません。ごはんにかけて食べるのって、おいしいですよね。

◆スープS 440円
「スープ一杯だけでもどうぞ」と、裕美さん。自家製こうじと野菜をたっぷり使って仕込むスープは滋味深く、素材のうまみとつくり手のやさしさがゴクゴク染みわたります。訪れたのは8月の真夏日。「今月のスープ」(大豆とクリームチーズのポタージュ)を冷たくして出してくれました。ひんやり喉ごしが良く、ほてったカラダが潤います。

時間がないとき、食欲がないときでも、スープなら飲めます。営業中はいつでもオーダーできるから、遅めの昼食に、小腹が減ったときにも。街中でサクッとパワーチャージできるのがうれしい!

◆オリジナルN.Y.チーズケーキセット(コーヒー付き) 980円
14時以降にオーダーできるチーズケーキは、春日町のカフェ「drop by GINKO(ドロップ バイ ジャンコ)」製。同店のスイーツが大好物だというSoupメンバーたっての希望で、オリジナルのチーズケーキを特注オーダー。ねっとりクリーミーな口どけと濃厚な味わいに、とろけます! 下のココア生地までおいしくて、3人が絶賛するのも納得。

お腹が満たされたら、宝探し気分でルームツアー♪ 色とりどりの花やアイテムに元気をもらいつつ、「そういえば、最近は花を飾っていなかった」「いつも同じ服を着ている」…と、忙しくて余裕がなかったことにも気づきます。いつもがんばっている自分を認めてあげて、「今日は花を買って帰ろう」「服を新調しようかな」と、自分にご褒美を贈るきっかけに。

プロのスタイリストが選んだアイテム、リユースならではのお手頃プライスに、物欲スイッチがオン! 今まで着たことのない色や柄にも手がのび、新しいスタイルに開眼。「お客さまに喜んでいただきながら、ものを循環できてうれしいです。私自身も、手放すことでまた新しいものを購入でき、スタイリングに新鮮さが出るようになりました」と、夏芽さんは話します。

店内では、宋さんが花を束ねていました。友人の誕生日祝いや恋人へのプレゼントに、花束やアレンジメントを。「カフェで飲食中、相手に内緒で花束を出してほしい」というオーダーも快く引き受けてくれます。「素敵なサプライズですよね。ぜひ、気軽にご相談ください」と、宋さん。花の予約はLINE(ID:soup2023)で受け付け中。

Soupが教えてくれるのは、手づくりのスープの温もり。花を愛でたり、贈ったりする喜び。おしゃれの楽しみ。異業種の女性たちが集うアパートの一室には、暮らしを彩るヒントが満載で、店を出た後も日常をカラフルにしてくれます。

“パーコレーター”見つけました


パーコレーターとは、コーヒーを抽出する器具のこと。裕美さんは活動名を「キッチンパーコレーター」にするほど、パーコレーターでコーヒーをいれるのが大好き。娘・夏芽さんもスタイリスト屋号を「パーコレーター」に。母娘にとって思い入れのあるツールで、アイスコーヒーをいれてくれます。ホットの場合はフレンチプレスを使用。

Soup

スープ

住所/宮城県仙台市青葉区本町2-9-20 BIビル2F
TEL/080-3336-5009
営業時間/11:30〜19:00、日祝〜17:00(L.O.各30分前)
定休日/月・木曜(祝日の場合は営業)
Instagram/soup_percolators


※表示価格はすべて税込みです。
※このページの情報は2023年8月28日現在のものです。
※最新情報はInstagramを確認してください。
【ライター 池田直美】【撮影 門山夏子】

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