仙台パン図鑑 vol.64「Bakery Relafla」~生地そのもののおいしさを追求したパンづくり~

仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。第64回は、オープンから14年目を迎えた「Bakery Relafla(ベーカリー リラフラ)」へ。パン生地そのもののおいしさにこだわったハード系が充実!長屋建ての商店街の一角で、地元にそっと寄り添ってきたパン屋さんを紹介します。

週4日営業。曜日限定のお楽しみがあるパン屋さん

若林区上飯田、マルコープラザ商店街の一角にある「Bakery Relafla」。震災直後の2011年4月にオープンし、14年目を迎えました。決して目立つ場所にあるお店ではありませんが、平日は近所の常連さん、土曜は遠方から訪れるお客さんも多い人気店です。お店を切り盛りするのは、仙台でパン職人としての経験を積んだ店主の安倍寛子さん。仕込みから成形、焼成までパンづくりの全工程を安倍さんが一人で担い、接客を担当するお母様と共に14年お店に立ち続けています。

木枠のショーケースには、宮城県産や北海道産の小麦粉、イースト、種継ぎして使っている自家製酵母などでつくる約30種のパンがずらり。店主が好きなハード系をメインに、お客さんからのリクエストが多い甘い系のパン、お食事パンのほか、奥の冷蔵庫にはサンド系も用意しています。また水曜日は「パン・ド・カンパーニュ」、金曜日は「全粒粉とライ麦の食パン」、土曜日は「バゲットハムサンド」など、曜日限定のパンも登場。月1回「ベーグル」の日もあるので、店頭やInstagramの告知をチェックしてみてください。

「Relafla」おすすめパンカタログ

人気No.1は「リラフラ食パン」(1本・1,198円、1斤・399円、1/2斤・199円)。宮城県産小麦粉と生クリーム、発酵バターを使ったリッチな味わいの食パンです。少量のはちみつを加えることでしっとりとした口当たりに。そのままはもちろん、トーストやサンドイッチにもおすすめです。こちらは9時半頃焼きあがるため、スライスは10時半頃から可能とのこと。

食パン生地に、シナモンシュガーとバターを巻き込み焼き上げた「シナモンロール」(194円)も人気商品です。ふんわりとした生地はもちろん、バターがジュワッと染み出てカリカリになった底面がまた美味!ほろ苦いコーヒーと一緒に味わいたい一品です。

続いては、ハード系。「バゲット」(324円)は、地元の食材を応援したいとの想いから宮城県産の小麦粉を使用。北海道産の全粒粉も合わせ、低温長時間発酵で粉の旨みを引き出し、むぎゅっと噛みごたえのあるバゲットに仕上げています。1本は多い…という方のために、ミニサイズがあるのもうれしいポイントです。

焼き時間を短めにしてむっちりとした食感に仕上げたミニサイズのバゲットに、こしあんと加塩バターを挟んだ「あんばたー」(259円)。なめらかなあんこと、塩気のあるバターは間違いない組み合わせ!バゲット生地の旨みを噛みしめながら、甘さと塩気の絶妙なバランスを味わってください。

実は、残念ながら2024年11月をもって閉店する「Relafla」。またどこかでこの味が楽しめることを期待したくなりますが、閉店まではまだ時間があります。特にハード系好きは必食!店舗裏にマルコープラザ共有駐車場もあるので、遠征組もぜひ閉店前に足を運んでみてください。

【パン語解説】
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。

●イースト
イーストとは酵母のこと。パンづくりに使うイーストは、酵母の中でも特にパンづくりに適したものを純粋培養してつくられています。生イーストは水分量を70%程度に圧縮したもの、ドライイーストは乾燥させた顆粒タイプのもの。「Relafla」では食パンには生イースト、バゲットにはドライイースト、またカンパーニュには自家製酵母と使い分けています。

Bakery Relafla

住所/仙台市若林区上飯田1-5-6 マルコープラザ1F
電話番号/022-355-6640
営業時間/8:30~17:00
定休日/日・月・火曜・祝日
インスタグラムアカウント/@bakery_relafla

※このページの情報は2024年6月28日現在のものです。
【ライター 佐々木綾】【カメラマン 小野寺真希】

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佐々木綾

宮城県仙台市出身。仙台市内の出版社勤務を経て、2007年よりフリーランスのライター・エディターとして活動をスタート。雑誌・フリーペーパー・WEBマガジン等の取材・ライティング・編集を担当。

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