仙台パン図鑑　vol.17　「Bread & Sweets Bagel U」 ～NY仕込みの、むっちりもちもちベーグル～

仙台のベーグル専門店と言えば必ずその名があがる「ベーグルU」ですが、当初はベーグルを含むパンと焼菓子のお店としてオープン。今でこそ当たり前にパン屋さんに並ぶベーグルですが、当時の仙台ではまだまだレアな存在。次第にお客さんからの人気が高まり、いつの頃からかベーグルがメインのお店になっていったそうです。2002年のオープン以来、長年愛される秘密は、本場ニューヨーク仕込みのもっちりとした引きのある食感。店主が留学中に出合ったベーグルに魅せられ、ニューヨークのパン学校に通い、その技術を習得。ニューヨークで食べたベーグルの味をイメージして、小麦粉、水、少量のイースト、砂糖、塩を混ぜ、低温でじっくり丸一日発酵させてつくっています。

朝9時のオープンから次々と焼き上がってくるベーグルは、プレーン、ココア、バジル、抹茶など、ベースの生地だけでも10種類。そこにいろいろな食材を組み合わせることで、1日に並ぶベーグルはなんと30種類以上！しかもそのほとんどが日替わりなのだとか。組み合わせる食材がユニークなのも、この店ならでは。シンプルなベーグルに紛れて、竹の子、タピオカ、塩豚など、味の妄想が膨らむ食材がちらほら…。インパクトが強い食材との意外な組み合わせを楽しめるのが、ベーグルのおもしろいところです。

県外からのお客さんに人気が高い「スーパーづんだもちベーグル」（270円）。ベースの生地にづんだと米粉を入れて、もちもち感をアップ。さらにづんだあんと白玉入りなので、“スーパー”もちもちのベーグルです！づんだの爽やかな甘みが感じられる一品。県外の方へのお土産にも喜ばれそうです。

「ダブルチョコベーグル」（205円）は、ココア生地のベーグルにチョコがたっぷり！ミルクチョコよりもカカオ感が強いスイートチョコを使っているのがポイントです。チョコは冷めた状態だとバリッとした食感、焼きたてやリベイクすると、とろりとチョコがあふれ出てきます。お好みの食べ方でどうぞ。

「オリーブ角チーズ」（291円）は、お客さんのリクエストから生まれた一品です。バジル生地のベーグルに、グリーンオリーブとチーズがゴロゴロ。上にもチーズがたっぷりトッピングされていて、おつまみにぴったりなベーグルです。オリーブとチーズのほどよい塩気を感じるベーグルは、ワインと相性抜群！

最後は店主のお気に入り「シナモンレーズン」（183円）。ほんのりシナモンが香るプレーン生地に、レーズンがたっぷり。ジューシーなレーズンを混ぜることで、ベーグルの生地自体も表面がパリッとした味わいに。パリッ！モチッ！ジュワッ！と、いろいろな食感が楽しめるベーグルです。

取材中もご近所の方と思われるお客さんが、次々と訪れていた人気店。あまりの種類の豊富さに、あれもこれもとたくさん選びたくなってしまいますが、はたして日持ちは…？と尋ねると、「ベーグルは水分量が少ないので、冷凍保存に向いているパンなんですよ」とのこと。すぐに食べきれない場合はラップにしっかり包んで冷凍庫へ。食べる時は自然解凍でOK。蒸してから焼くとさらにおいしくいただけるそうです。ベーグルをうすくスライスして焼いたチップスなど、焼菓子もおすすめですよ。