仙台パン図鑑 vol.35 「Pain Boutique VELVET」 ~街中商店街に馴染む、赤い看板のパン屋さん~

仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。第35回は、サンモール一番町商店街の“おいしくて、かっこいいパン屋さん”「Pain Bputique VELVET (パン ブティック ベルベット)」へ。不動の人気を誇る定番商品から、毎月登場する新作まで、約100種類のパンで楽しませてくれる、貴重な街中ベーカリーです。

約100種類のラインナップに、ワクワクが止まらない!

老舗の商店や個性的な飲食店など、様々な店舗が軒を連ねるサンモール一番町商店街の一角で、クラシカルな赤色の看板を掲げる「VELVET」。郊外店の出店が相次ぐ中、街中路面店のパン屋さんとしては貴重な存在です。2013年のオープンにあたり目指したのは“何気ない日常を思い出の一コマにする、おいしくてかっこいいパン屋”。その想いが、パンの販売だけでなく、おいしい時間を楽しむ空間もセットで提供する、ベーカリーカフェとしての「VELVET」誕生につながりました。

オープンは人通りが増えてくる朝7:30。そこから閉店の夜8:00まで。仕事の行き帰りやショッピング途中に立ち寄ってパンを買って行く人、モーニングやランチ、アフタヌーンティーを楽しむ人、さらにカフェで食べておいしかったパンを買って行く人など、訪れる人も過ごし方もいろいろ。でも共通しているのは、その一コマ一コマが、なんだかちょっぴり素敵に見えることです。それは、店内にずらりと並ぶ約100種類のおいしいパンの中から、お気に入りを選ぶしあわせな高揚感からきているのかもしれません。

「Pain Boutique VELVET」おすすめパンカタログ

フランス語で職人を意味する名が付けられた食パン「アルチザン」(1斤290円)。究極にシンプルな素材の魅力を最大限に引き出す湯種製法で仕上げられた食パンは、自然な甘みが感じられます。スライスは4・5・6・8枚切りがありますが、トーストするなら断然5枚切りがおすすめ!

素材も、生地の折り込みもオーソドックスな「クロワッサン」(160円)ですが、水分量の少ないフレッシュバターを使うことで、軽やかなバターの香りとコク深い味わいが感じられます。ほどよい軽さと外側のサクサク感、中身のしっとり感のバランスが◎。

「ミルクフランス」(160円)は、甘い系の中で特に人気の高いパン。細かいクープが美しいヴィエノワに、通常の2倍量の練乳を加えたクリームをサンド。ヴィエノワ専用にブレンドした粉を使った生地は歯切れが良く、濃厚でリッチな味わいのクリームとの相性もばっちりです。

ふんわりとしたバターロール生地に、パリッとジューシーなポークウィンナーをサンドした「ポークパルミジャーノ」(270円)は、大人にも子どもにも大人気!最後にかけたパルメザンチーズのほどよい塩気が、良いアクセントに。こぼれ落ちてカリカリに焼けた香ばしいチーズも良い仕事をしています。

毎月6種類ほど登場するその月限定の新作パンや、お客さまの“また食べたい!”のリクエストにこたえたパンが並ぶ「アンコールコーナー」など、いつ訪れても新鮮なワクワクを提供してくれる「VELVET」。今回紹介したのはオープン当初から店頭に並ぶ定番のパンなので、新しいパンはぜひお店でチェックしてみてください。

【パン語解説】
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。

●ヴィエノワ
フランス語で“ウィーン風”を意味するフランス発祥のソフトフランスパン・ヴィエノワ。諸説ありますが、素朴なパンしかなかったフランスで、もっとおいしいパンが食べたいとつくられたのがはじまりと言われています。その後、ヴィエノワは砂糖やバターを加えた生地に変化。「VELVET」のヴィエノワも、サックリと歯切れが良く、リッチな味わいに仕上がっています。

Pain boutique VELVET

住所/仙台市青葉区一番町2-7-3 サンモールCityビル1F
電話/022-796-1165
営業時間/7:30~20:00
定休日/無休 ※2021年12月31日~2022年1月3日までは年末年始休業
https://www.pb-velvet.com/
Instagram @velvet9021

※このページの情報は2021年12月20日現在のものです。
【ライター 佐々木綾】【カメラマン 小野寺真希】

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佐々木綾

宮城県仙台市出身。仙台市内の出版社勤務を経て、2007年よりフリーランスのライター・エディターとして活動をスタート。雑誌・フリーペーパー・WEBマガジン等の取材・ライティング・編集を担当。

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