仙台パン図鑑 vol.36 「幸せはこぶ デーデのパン」 ~食べるのが惜しくなる“かわいいパン”がいっぱい!~

仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。第36回は、なかなかほかではお目にかかれないパンに出会える、「幸せはこぶ デーデのパン」へ。毎度キャラクターパンが話題にのぼるお店ですが、実はバラエティに富んだパンがリーズナブルに味わえるパン屋さんなのです。

ハード系から総菜系、菓子パンまでラインナップ!

大型商業施設が建ち並び、多くの車が行き交う北環状線から閑静な住宅街に少し入ると、機関車を描いた看板を掲げる「デーデのパン」が見えてきます。店名は、東日本大震災の時、燃料不足に陥った東北に、新潟から燃料を運んだディーゼル機関車“デーデ”からつけられたもの。「デーデのように、苦難の時も走り続けられるように…」との願いが込められた店名の通り、キャラクターパンをはじめ、ほかにはないおいしいパンを届け続ける「デーデのパン」は、ご近所さんに愛されてオープンから5年目を迎えました。

今はひと組ずつの入店となっている小さな店内。子どもから年配の方まで、みんなに喜んでもらいたいとの想いから、おなじみのキャラクターパンをはじめ、ヨーグルトが入った自家製酵母の食パンから、バゲットなどのハード系、カレーパンなどの総菜系、コロネなどの甘い系まで、バラエティに富んだ約40種類のパンをラインナップ。おいしくて、リーズナブルで、かわいらしいパンに、ついつい「もう一つ!」と手がのびてしまいます。

「デーデのパン」おすすめパンカタログ

どれもまんべんなく人気のパンの中で、不動の人気NO.1を誇るのが「煙突クリームパン」(170円)。ふんわりとしたパン生地の上には、屋根上にのびる煙突を模したサクッと軽いパイ生地が。中には2種類のクリームがたっぷり!カスタードクリームとホイップクリームのコラボは、とろけるおいしさです。

プレーンのクロワッサンはありませんが、生地に京都の抹茶を練りこんだ「抹茶のクロワッサン」(140円)があるのが「デーデのパン」のおもしろいところ。ほろ苦さの余韻がクセになること間違いなし!バリッとした噛み応えのある食感と、香ばしさが楽しめる個性派クロワッサンです。

新商品としてお店に並びはじめたばかりの「いちごのオムレット」(200円)。牛乳をたっぷりと使ったふわふわの菓子パン生地に、自家製クリームをサンドした“オムレット風”の一品です。クリームチーズや練乳入りのクリームは甘さ控えめでほどよいずっしり感があるので、パン生地とのバランスも◎。

「デーデのパン」と言えばかわいらしいキャラクターパン!今年の「干支パン」(180円)は、もちろん“とらさん”です。「食べるのがもったいない!」と言うなかれ。 ふんわりとした菓子パン生地の中にはこっくりと甘い粒あんが詰まっています。お気に入りの表情の子をぜひ連れて帰って、おいしくいただいてください。

バラエティに富んだパンはもちろん、子どもの1歳の誕生日をお祝いする一升餅ならぬ“一升パン”や、行事や世相を反映したキャラクターパンなど、おいしくて楽しいパンがいっぱいの「デーデのパン」。ちなみにどんどん凝ったつくりに進化しているキャラクターパンは、常時5種類ほど。これからどんな“新顔”が登場するのか、期待せずにはいられません。

【パン語解説】
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。

●オムレット
「オムレット」とは、薄く焼いた円形のスポンジケーキ生地に、生クリームや果物をサンドした半円形のお菓子のこと。「デーデのパン」の「オムレット」は、菓子パン生地を小ぶりのコッペパンのような形に焼き、切り込みを入れてクリームと果物をはさんだ“オムレット風”。パン生地なので、オムレットよりも食べ応えのある仕上がりになっています。

デーデのパン


住所/仙台市青葉区南吉成3-5-1
電話/022-725-7506
営業時間/9:00~19:00
定休日/月曜、第2・4火曜 
Instagram @dede20170607

※このページの情報は2022年1月31日現在のものです。
【ライター 佐々木綾】【カメラマン 小野寺真希】

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佐々木綾

宮城県仙台市出身。仙台市内の出版社勤務を経て、2007年よりフリーランスのライター・エディターとして活動をスタート。雑誌・フリーペーパー・WEBマガジン等の取材・ライティング・編集を担当。

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