10月に入り、猛暑から打って変わって秋めいてきましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
“秋めいた”とは、本来8月の季語として使われるそうです。秋晴れの日はまだ少ない様ですが、やっと“秋めいた”という言葉がぴったりな気温や気候になってきた気がしますね。
さて、前回までは円安や円高のメリットデメリットや通貨分散の必要性について触れてきました。
前回の記事 https://s-iroha.jp/article/17829
以前もお伝えしましたが、どんな状況でも安心できる資産形成を目指すには“分散投資”がとても重要になります。
分散には様々な方法がありますので、今回は“分散”の方法についてご紹介していきます!
そもそもなぜ分散投資が必要?
「リスクがない投資の方法を教えてほしい!」と、多くの方からご相談を頂くことがあります。
・・・残念ながら、リスクを伴わない投資(資産形成)は存在しません!
もしも、そんな話があったら、危ない投資詐欺などに巻き込まれるかもしれませんのでご注意ください(^^;
最近は、皆様のマネーリテラシーが上がってきたようで、その様な声は少なくなってきましたが、「リスクが全くない投資があったらいいな」と思いますよね!
ですが、投資でリターンを求めようとすると、必ずその分のリスクがついてくるものです。
沢山のリターンを求めれば、沢山のリスクを負いますし、少しのリターンでも同じ分だけのリスクが付いてきます。
「そんなことを考えると、リスクが心配でなかなか投資に前向きになれない・・・」
そう思ってしまいますよね。
そんな時に重要なのが“分散投資”なのです。
分散投資をすることによってリスクを軽減する効果があります。
分散投資とは?
分散投資とは、金融商品や資産の種類、投資する銘柄、地域…等々投資先を1つに絞らず複数の異なる資産に分けて持つという事です。
大きく分けて「資産分散」「地域(通貨)分散」「時間分散」などがあります。
資産分散
資産分散するとは、預貯金(銀行預金)や株式、債券異なる特徴をもつ資産(金融商品)を複数持つことです。
例えば、投資対象のものとして、株式や債券を一緒に持つことで資産がマイナスになるリスクを軽減する効果があります。
なぜなら、株式と債券は異なった特徴があり、反対の値動きをするものですので、一緒に持つことでお互いのデメリットをカバーし合う事ができます。
地域分散
地域分散とは、私たちが住む“日本”だけでなく“米国”や“欧州”など様々な国や地域を合わせて持つことです。
国や地域が違えば、人口や経済の動き方などが異なります。
例えば、株式といっても“日本の株式”や“外国の株式”がありますね。株式とは企業のことですが、同じ株式でも日本の企業と外国の企業では国が違えば値動きや成長スピードも異なります。
そして、債券にも“日本の債券”と“外国の債券”があります。国によって債券金利が異なります。
時間分散
時間分散とは、投資をする際に購入するタイミングを分けるということです。『ドルコスト平均法』といって、積立投資の際に使われる投資の手法です。
価格が上がったり下がったりと変動するものもに投資をする際に、決まった投資金額、決まった期間投資することによって平均取得単価を下げる効果があります。平均取得単価が下がれば、投資の効果が大きくなるということですね。
価格が変わりやすい投資信託や外貨建ての積立などに使える手法で、価格が上がったり下がったり…今後どうなるか分からないときにタイミングを見定める必要がなく投資ができる方法です。
ドルコスト平均法を使った積立投資のイメージは、購入するタイミングの価格により、購入できる口数は変わりますが、買った口数は減ることはなく貯まっていきます。
分散投資のメリットデメリット
分散投資のメリットは、リスクを軽減することができ、長期的に資産を増やすことができます。
その反面、デメリットは、短期的には大きなリターンは得られないことです。また、分散する先が増えれば増えるほど管理が複雑になってしまいます。
もちろん、分散投資をしたからといってリスクをゼロにすることはできませんので注意が必要です。
どの程度のリスク・リターンが許容範囲なのか?どのくらい分散するのが適しているのか?ご自身の場合はいかがでしょうか?
もしも、不安な場合は身の回りのファイナンシャルプランナーを頼ってみるのも一つの手段です。
次回もお役に立てるマネー情報をお伝えしていきますのでぜひお楽しみになさってください。
皆さまのマネーリテラシー向上のお役立ちできれば幸いです。
※このページの情報は2024年10月24日現在のものです。
【ライター 松田真耶】