仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。6回目は、八木山の住宅街の真ん中にふわっと馴染むように佇む「KOYAGI BAKERY(コヤギベーカリー)」へ。小さなパン屋さんのガラスの引き戸を開けると、店主の愛情がたっぷり詰まったパンが、かわいらしく並んでいました。
“朝ごはんに焼きたてパン”が叶う、早朝オープン!
【パンの焼き上がり目安時間】
●カレーパン…8:00~8:30頃
●サンドイッチ…9:00頃 ※サンドイッチの販売は平日のみ
ところで、気になる店名について。それはもちろん、“小さな八木山のパン屋さん”だから、コヤギ。なるほど、店内のあちこちからコヤギが顔を出しています。その名の通り、お店はお客さんが3人も入ればいっぱいになってしまうくらいのサイズ。それでもパンの種類は十分!お客さんには、年配の方やお子さんがいる方も多いので、誰もが食べやすく、フィリングにいたるまで自家製のものがほとんど。甘いパンのラインナップも多めです。
「KOYAGI BAKERY」おすすめパンカタログ
続いては、発酵バターの良い香りが広がる「クリームチーズとハムのクロワッサン」(300円)。ざっくりとした粗めの層のクロワッサンの中には、ハムと蔵王クリームチーズが!サクッと軽い口当たりのあとに少しもっちりとした食感を感じるクロワッサンに、たっぷりクリームチーズが入っているので、意外と食べ応えありです。
レジ横のショーケースに並ぶ「たまごのサンドイッチ」(260円)も見逃せません。おどろくほどふわふわの「パン・ド・ミ」にはさまれたたまごサラダは、もちろん自家製。雑味のない純粋な味を求めて、なんとマヨネーズから手づくり!ふかふか食パンから、まろやかでクリーミーなたまごサラダがこぼれ落ちそうなくらい具だくさん。こちらは平日限定です。
最後は甘いパンを一つご紹介。ゆっくり煮詰めてつくった自家製の塩生キャラメルを、小さなバゲットにはさんだ「塩生キャラメルのバゲットサンド」(220円)。一口食べると、風味豊かなバゲットの中からジュワッと生キャラメルが出てきて、口の中でとろけます。かむほどに味わい深く、コーヒーのおともにぴったり!
販売やフィリングづくりのスタッフはいるものの、およそ4年前のオープン以来、パンづくりは店主たった一人で行ってきたという「KOYAGI BAKERY」。ご近所に愛される小さなパン屋さんですが、土曜日には噂を聞いた遠征組が早い時間から訪れることも。早々に売り切れてしまわないようにと、店主はフル回転でパンを焼き続けますが、それでも人気のパンはなくなることもあるのでお早めに!駐車場も3台あるので遠方の方もぜひ。レジ袋は有料なので、来店する時はエコバッグを忘れずに。食パンがすっぽり入る布製の「KOYAGI BAG」も販売していますよ。
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。
●ルヴァン
今回、店主一番のお気に入りで登場した「ルヴァン・バタール」。この“ルヴァン”とは、フランス語で発酵種のこと。主にライ麦粉や小麦粉などから起こす発酵種のことを、ルヴァン種と言います。つまり「ルヴァン・バタール」は、ルヴァン種を使ったバタール(フランスパン)ということ。深みのある、風味豊かなパンに仕上がるそうです。
KOYAGI BAKERY
電話/022-707-5252
営業時間/6:30~18:00
休/日曜、祝日、月曜、第1・3・5火曜 ※臨時休業あり
※このページの情報は2019年5月29日現在のものです。
【ライター 佐々木綾】【カメラマン 小野寺真希】