仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。第56回は、「かわまちテラス閖上」近くにある「ぱんや こてつ」へ。食パンをモチーフとした大きな看板と煙突が目印のお店は、子どもからお年寄りまでみんなに親しまれています。
みんなが覚えやすい!おいしいパンが並ぶパン屋さん。
森の中にある小屋のようなぬくもりあるお店に並ぶのは、見るからにおいしそうな約40種のパン!焼菓子などを合わせると、約50種の商品が揃います。この道10年以上の哲平さんがパン生地を、フィリングや焼菓子は彩加さんが担当。宮城県産を中心とした国産小麦や、ホシノ天然酵母、キビ砂糖などを使い、極力手づくりにこだわったパンづくりを続けています。閖上名物「北限のしらす」を使った商品に出合えるのも、このお店ならでは!「アジバーガー」など、お魚系のパンが味わえるのもうれしいポイントです。
「こてつ」おすすめパンカタログ
フォカッチャのようなハード系生地に、ゴボウ、レンコン、スモークチキンをトッピングした「根菜チキン」(300円)。シャキシャキとした歯ごたえが楽しめるパンは、好評のため定番メニューになるかも、とのこと。アクセントに添えたバルサミコ酢が良い仕事をしています。
「こてつ」の塩パンは一味違います。その名も「トリュフ塩パン」(200円)。食パン生地を使った塩パンに、トリュフ塩をプラス。さらに仕上げにトリュフオイルを塗ることで、芳醇な香りが漂うリッチな味わいに!もっちり食感とバターが溶け出たカリカリ食感、さらに香りまで楽しめる塩パンをどうぞ。
最後は彩加さんが手掛ける「季節のタルト」(380円)。この日は、アーモンドクリームにマロンペーストを混ぜ込み、栗の渋皮煮やクルミ、クランブルをトッピングした栗づくし。ほんのり塩味を感じるザクザク系タルト生地との相性も抜群です。冬にかけてはカボチャやナッツ、チョコなどが登場するかも、とのこと。
パンの具材はどれもボリューム満点で食べ応え十分!定番の中にもひとクセある商品が並ぶ「ぱんや こてつ」。観光も兼ねて「かわまちテラス閖上」と合わせて楽しんだり、名取川沿いをゆっくりお散歩しながらテイクアウトしたパンを頬張ったりするのもおすすめです。
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。
●ホシノ天然酵母
日本古来の醸造技術を応用した発酵種。自然界から採取した酵母を、国産小麦、国産米、麹、水で丁寧に育てた天然酵母は、小麦の香りを引き立て、ブレがなく焼き上がりも安定。「こてつ」ではハード系などのパンにホシノ天然酵母を使用することで、もっちりと味わい深いパンを焼き上げています。
ぱんや こてつ
※このページの情報は2023年10月27日現在のものです。
【ライター 佐々木綾】【カメラマン 小野寺真希】