仙台パン図鑑 vol.66 「OTTOぱんカフェ」～職人歴20年以上！“OTTO”がつくる焼き立てパンを楽しむカフェ～

仙台のおいしいパン屋さんをじっくりめぐっていく「仙台パン図鑑」。第66回は、柏木の住宅街にある「OTTOぱんカフェ（オットぱんカフェ）」へ。カゴやトレイに美しく並べられたパンは、ふっくらと丸みをおびて焼き色もいい感じ！テイクアウトのつもりが、カフェスペースで焼き立てを食べたい衝動がおさえきれません。

仕込み、成形、焼成。どこまでも丁寧につくられるパン。

柏木の住宅街にある低層階マンションの一角。土橋通りに面したL字型の店が、2024年1月にオープンした「OTTOぱんカフェ」です。パン職人の夫と接客上手な妻、夫婦2人で営む小さなベーカリーカフェ。パンを焼くのは夫なので、店名も“OTTO”なのだとか。仕込みから成形、焼成までパンづくりの全工程を一人で担うOTTOさんは、パン職人歴20年以上。パン棚の向こう側に見える工房で生地と向き合う姿からも、その丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。

「OTTOぱんカフェ」のコンセプトは“パンを楽しむカフェ”。テイクアウトはもちろん、店内のカフェスペースで焼き立てを楽しむこともできます。クロワッサン系や総菜パン、バゲット、サンドイッチなど約50種類のパンは、眺めているとアレもコレも食べたくなるものばかり！テイクアウトのつもりが「やっぱり一つ食べていこうかな…」となるのも納得です。11時30分からは店内限定の「ごパンとおやつ」も登場します。この日は「クロワッサンロールアイスのせ（ドリンク付き）」（900円）をオーダー。店内限定メニューは3営業日ごとに内容が変わるのでお楽しみに！

「OTTOぱんカフェ」おすすめパンカタログ

北海道産小麦の「キタノカオリ」と「はるきらり」をブレンドした「クロワッサン」（250円）。北海道産の発酵バターのコクと豊かな風味が感じられます。外はサクサクッと歯切れよく、中はふわっと軽め。おどろくほど口どけのいい一品です。ほかにも「ぺたクロ」や「ねじクロ」など、発酵時間や形、焼き具合を変えた“進化系クロワッサン”もあるので、食べ比べてみるのもおすすめ！

生地に巻き込んだバターが溶け出した、カリカリジュワ～ッな食感がたまらない「塩パン」（190円）。ミネラル分をたっぷり含んだシチリア産岩塩を使用しているので、塩気はやや強め。家で食べる時はトースターであたためると、焼き立てのおいしさが復活します。あんバターやレモンクリームをサンドしたバージョンも気になるところ。

「OTTOぱんカフェ」の食パンは2種類あります。「角さん」（一斤・390円）は、北海道産小麦の「ゆめちから」と「はるきらり」を使用。湯種製法で仕上げたしっとりもちもちの生地は、端までしっかりときめが細かいのが特徴です。生クリームと牛乳入りでほんのり甘め。そのままはもちろんホットサンドにもおすすめです。焼き上がりは11:30～12:00頃。

ちょっと甘いものがほしくなった時にぴったりの「デニッシュ」（300円～）。ピスタチオ×チョコクリームや、ハチミツをからめたクルミ×クリームチーズ、季節のフルーツがたっぷり楽しめる一品など種類もいろいろ。サクサクと歯切れのよい生地と、甘いものの組み合わせがたまりません。デニッシュは冷蔵ケースの中にもあるのでチェックしてみてください。

「OTTOぱんカフェ」は不定期営業。今週は月火水金、来週は火水金土など、変則的ながらもすべての曜日で営業しています。その理由は、お客様の行きたいタイミングと店の定休日がかぶらないようにするため。SNSや店頭で毎月の営業日をお知らせしているので、タイミングが合う日を選んで足を運んでみてください。駐車場は店の横に2台分（やや狭め）。近くにいくつかコインパーキングもありバス停も近いので、遠方組もぜひパン遠征を！

【パン語解説】
取材中に登場した、知っているようでうまく説明できないパンの専門用語をざっくり解説します。

●進化系クロワッサン
クロワッサンと言えば三日月型が定番ですが、最近は形や食感の違いが楽しめる「進化系クロワッサン」が登場。「OTTOぱんカフェ」では、渦巻き型の「クロワッサンロール」や、平らでサクサクとした食感の「ぺたクロ」、クロワッサン生地をねじった「ねじクロ」など、いろいろな進化系クロワッサンが楽しめます。